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頭を冷やしながら、休憩しようとカフェに入る。
気づけばもう18時。
純喜くんのプレゼントを探して3時間も経っていた。
ファンの方とか、何がほしいとか知らないかなと
SNSで調べてみることにした。
青い鳥を開けばトレンド入りする彼のものと思われるタグ。
タグをタップすれば配信を行なっているようで、
もう一つのSNSを開いて何気なく配信を見る。
水色のケーキと、壁に施されたデコレーション。
そして、画面いっぱいのメンバーに囲まれる純喜くん。
いつも二人で会う時よりちょっと声大きめだけど、
でも確実に純喜くんだった。
やっぱり、芸能人なんだな。うん。
でもそれよりも、
たぶん欲しいと言ったわけではないであろう
ピンク色の謎の物体に純粋に喜んだ彼。
純喜くんがなにが欲しいかじゃなくて、
純喜くんに何をあげたいかで選ぼう。
きっと彼なら喜んでくれるはずだから。
配信を閉じて、何をあげたいか考える。
私が着て欲しい服とかあげてもいいかな。
方向性が決まれば買いに行くお店も決まって
いつも入らない韓国系のセレクトショップに入る。
入店して色々見てると
『何かお探しですか？？』と店員さんに話しかけられる。
「洋服をプレゼントしたくて、」
『彼氏さんですか？！素敵ですね！』
とキラキラの笑顔で話す店員さん。
そんな乗り気で言われたら訂正するのもなんだか億劫で
「あ、まあ、そんなとこですかね、、、笑」
と職業病みたいに話を合わせてしまった。
その店員さんが色々持ってきてくれて
一目惚れみたいに見つけたのは、
水色のラインの入ったチルデンニット。
「このニットにします、、、、！」
支払いを済ませて待っていると
ささっとラッピングしてくれていた。
『彼氏さん、喜んでくれるといいですね！！』
そう言って見送ってくれた。
純喜くん、喜んでくれるかな。
気に入ってきてくれたら嬉しいな。
買った瞬間、ちょっと不安になりながら
「近々もし時間あるなら会える？
渡したいものがあって。」
純喜くんに連絡して、帰路についた。
家について携帯を見れば返信が来ていて、
「渡したいもの？？
今日遅くてもよければ会えるで！」
「遅くても大丈夫！時間大丈夫な時に連絡して、
家の裏の公園集合で、」
当日に渡すなんて彼女みたいだな、
なんて勘違いも甚だしいけど。
異性にプレゼントを渡すって
こんな緊張したっけ。
そう思いながら彼を待った。
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作者名：てんぷらまんじゅう | 作成日時：2022年2月27日 12時
