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連休も残すところ2日。
といっても特に予定もなくただ過ぎていく。
サブスクで韓国ドラマを観ながら、ネットサーフィン。
社会人の休みなんてこんなもんでしょ。
昨夜、悠から連絡があって、またやりとりをしている。
やりとりといっても、彼女がどうとか、なんとか。
私からしたら別に聞きたくもない話で、
大変だね、とか適当に流しながら返事をする。
元カノに今カノの愚痴を話す男がまともなわけはないけど
何故か無視する気にはなれない。
今カノに対するマウントか、それとも自己満か。
いや、多分別れてからも私が必要だと思いたいんだと思う。
『今暇でしょ？3限終わったら会おうよ』
「暇だけど、どこで会うの？」
『Aの家、近いよね？最寄りまで行くわ』
また何かあったと思われる悠から連絡が来れば
私に何も拒否権はないわけで。
最寄りまで来ると言った彼は私の家に来るつもりだろう。
社会人の部屋、みたいに見られたくて
結構しっかりめに片付けてしまう自分がいた。
悠から送られてきた時間に合わせて駅の改札で待つ。
『A！！待った？』
「いや、ちょうどきたとこ、ここからどうする？」
『折角だし、Aの新居案内してよ』
ほら、思った通り。元々その予定だったくせに。
悠に私の思考は丸わかりかもしれないけど、
私にも悠の思考は大体わかるんだよなあ。
「部屋あんまり片付いてないけど、それでよければ。」
『とかいって、ちゃんと片付けたでしょ。笑』
分かりきった顔でそういう彼は悪戯に笑った。
部屋につけば、
『なんか、Aっぽいけど、Aっぽくない部屋だね』
とか言いながら初めてとは思えない、
家主かと錯覚するほどにソファでくつろぐ悠。
「で？？今日は彼女がどうしたわけ？」
この前みたいに不意打ちのダメージを食いたくなくて
自分で心構えできるように予防線を張る。
『Aはなんでもわかっちゃうか、笑』
眉を八の字にして、気の抜けたように笑って話し始める。
「前も聞いたけど、それでいいんだ？」
『いいもなにも、まだ確信はないから』
「悠、変わったね、前はそんなんじゃなかったのに」
『相手が違えば、自分も変わるんじゃない？』
その言葉結構傷つくんだけどな、と思いながらも
「そうかもね、お互い。」
と含みを持たせて答えたのは
彼に対するほんの少しの抵抗と期待を込めて。
自分も大概まともじゃない、そう思った。
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作者名：てんぷらまんじゅう | 作成日時：2022年2月27日 12時
