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早く仕事が終わってほしい時に限って
やることが多いのは芸能人も普通の会社員も
変わらないのかもしれない。
連絡をもらったのが19時過ぎだったはずなのに、
気づけば時計の針は23時を指している。
「え、時間やば！！！！」
またさっきとは違う意味でソワソワ落ち着かない。
最後の仕事を終わらせて速攻移動車に乗る。
今日の現場が家まで近いことが幸いだった。
時刻は23:40。
「今帰ってるからもうちょいで着く！！」
スタンプと一緒に連絡すれば
彼女からも了解の合図。
「お疲れ様でした！！！！」
車が停まった瞬間と同時に外に出て
連絡しながらいつもの公園に走る。
小さいブランコに座っている彼女の前に立てば
携帯から目線を上げてこちらを見て笑った。
「待たせてほんまごめん！」
最大限の謝罪を顔と動きで表す。
全然大丈夫という彼女。
「ほんまに？？」と言いながら隣のブランコに座る。
「んで、渡したいものってなんなん？？」
少し、いや、かなり期待して尋ねる。
「純喜くん、誕生日だからこれ、
プレゼント、、喜んでくれるかわかんないけど、」
少し不安そうな顔で紙袋を差し出す。
好きな人からもらうものならなんでも嬉しいのに、
不安そうなところもまた可愛いなって思う。
「わざわざ用意してくれたん？！
Aちゃんがくれる物ならなんでも嬉しい！」
「ちょっと期待してたでしょ？純喜くん笑」
「なっ、全然そんなんちゃうし！
ちょっとだけそうならええなと思ってただけや！」
さっきまでの気持ちを言い当てられて焦る。
やっぱり彼女の方が一枚上手なのかもしれない。
「はいはい、そうだね笑」
こんなようなやりとりも慣れてきたのか
俺を適当にあしらう彼女。
「適当やなほんま笑
これ、早速開けてもええ？？」
「もう純喜くんのだからお好きなように笑」
「え！！めっちゃかわいいやん！！！
やっぱAちゃんセンスあるな〜」
手早く包装を解けば、水色のラインが入ったニット。
洋服関係の仕事をしている彼女ならではだと思った。
素直に自分の気持ちを伝えると、
少し照れたようにはにかみながら
「喜んでくれてありがと、、笑」
反応が可愛くて思わず口に出てしまったけど、
本心だし、少しは俺のことも意識してほしい。
彼女の誕生日はなにをしようか。
その前に誕生日がいつか聞いておこう。
誕生日には2人の関係は先に進んでいるだろうか。
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作者名：てんぷらまんじゅう | 作成日時：2022年2月27日 12時
