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仕事の合間に携帯を見れば、
Aちゃんから連絡が入っている。
誕生日にわざわざ連絡が来るってことは、、
と少しの期待する自分と、
誕生日なんて話したことないから知るわけないやろ。
と期待を打ち消す自分。
期待を胸にソワソワしながらトーク画面を開くと
「お誕生日おめでとう、素敵な一年になりますように」
文字だけを見ればそっけない一言だけど、
恋とは怖いものでそれが異常に嬉しく感じる。
周りにメンバーがいるのに、憚らず笑みが溢れた。
『なに携帯見ながらニヤニヤしてんの、キモいよ笑』
近くにいた景瑚にすかさずツッコまれて我に帰る。
「はあ？？別にニヤニヤしてへんし！！」
『ふう〜ん？？ま、なんでニヤニヤしてんのかは
純喜くん見てたら大体想像できるけどね？笑』
この男は本当におちゃらけているのに
ちゃんと見ているし知っている。侮れない。
「もう景瑚、やかましいわ！！ほっといて！！」
その場に居続けると全てバレてしまいそうで
慌てて携帯を持って部屋を出た。
「誕生日知ってくれてたん？ありがとう！」
一言返せば少しして既読になった。
Aちゃん、会いたいな。
昨日の夜、電話で会えないか誘わなかった、
いや、誘えなかった自分が情けない。
はあ、と心から溢れたため息がフロアに消えた。
恒例の誕生日インスタライブ。
忙しい個人仕事の合間に祝ってくれて、
自分のことを想って渡してくれるプレゼントは尚嬉しい。
汐恩からは謎のピンク人形やったけど笑
ライブも終わって、残りのケーキを食べていると
数時間ぶりに彼女からの通知。
「近々もし時間あるなら会える？
渡したいものがあって。」
気の遣える彼女のことだから
なにかをくれようとしてくれている気がする。
という希望的観測に舞い上がる。
「渡したいもの？？
今日遅くてもよければ会えるで！」
プレゼントってなに？？くらいのテンションで
舞い上がってない俺、を演出してみたり。
「遅くても大丈夫！時間大丈夫な時に連絡して、
家の裏の公園集合で、」
すぐ返ってきた返信。
誕生日に好きな子と会えるなんて最高すぎやん。
早く、Aちゃんに会いたい。
プレゼントなんやろ、と微かな期待。
もらえるかもまだわからんけど。
ソワソワしていたみたいで
また景瑚に笑われた。
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作者名：てんぷらまんじゅう | 作成日時：2022年2月27日 12時
