88.唯一の青春3 ページ2
あなたside
部屋に籠って勉強し始めてから1時間。時間は夜10時。
あ「・・・みんな、楽しんでるのかなぁ。」
窓を眺めながらつぶやく。
すると、外からごそごそと物音が聞こえた。わたしの部屋は二階で丁度ダイニングの
真上にあるから庭に誰か入り込めば母が気づくはずだった。
あ「なんだろう・・・ネコかな?」
窓から外を覗く。家の前に誰かがいるのが見えた。顔はスマホの光のせいで見えない。
あ「誰・・・?」
その人はわたしの声に気づいてこちらに顔を向ける。そこでやっと誰かわかった。
あ「カンタくん。」
カン「よっ。」
あ「なにしてるの?流星群見に行ったんじゃないの?」
カン「なかなか見えなくてみんな門限来たから解散したんだ。」
あ「そうなんだ。で、カンタくんはなにしてるの?」
カン「お前を迎えに来たんだ。」
あ「・・・え?」
カン「お前、流星群見たがってただろ?だから。」
あ「え、で、でも、お父さんがダメって言ったから・・・。」
カン「内緒で抜け出せばばれないって。」
あ「でも玄関から出ないと家から出れないし・・・。」
カン「そこから降りればいいじゃん。」
あ「え!?2階から!?けがしちゃうよ!」
カン「大丈夫、俺が受け止めるから!」
あ「で、でも・・・。」
カン「俺を信じろって。」
あ「・・・。」
千晶「姉ちゃん。」
あ「千晶!こ、これは・・・。」
千晶「・・・ん。」
あ「あ・・・これ、わたしの靴。」
千晶「父さんには、黙っててあげるから。いってらっしゃい。」
あ「千晶・・・ありがとう!」
ドタドタドタドタ!
あ父「A!」
あ千「お、お父さん!」
カン「A、急げ!」
千晶「姉ちゃん早く!」
あ「うん!」
あ父「どこ行くんだA!!」
当時は普段優しい父が怒っていること自体が怖くて仕方がなかった。
でも、父が怒っていることより、カンタくんと流星群が見たい。
という気持ちの方が勝ってしまった。
あ「お父さん・・・ごめんなさい!きゃあ!」
カン「A!」
このときはじめて、父との約束を破ったの。
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まに(プロフ) - なっちゃんジュースさん» コメントありがとうございます!うわわわ!応援メッセージありがとうございます!泣きそうです!頑張りまする!! (2017年7月2日 18時) (レス) id: ef96396e79 (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃんジュース - 更新、ファイト!! (2017年7月2日 14時) (レス) id: 1ee350eec4 (このIDを非表示/違反報告)
まに(プロフ) - 夜桜さん» コメントありがとうございまーす!まだまだ飛ばしていくつもりです!笑 (2017年6月20日 21時) (レス) id: 299743f720 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - 面白い!! (2017年6月20日 20時) (レス) id: bd91b60462 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まに太郎 | 作成日時:2017年6月19日 19時