【haikyu】私､今日限りで烏野高校男子バレー部マネージャーを辞めます【烏野】４

辞めます 78 ページ19

〜縁下side〜

インターホンが鳴り､誰だろうと思って確認したら旭さんだったので､急いで玄関へ行き鍵を開けてドアを開けた｡


思い詰めた顔をした旭さん｡


いったいどうしたんだろう､俺の家に来るなんて…｡


｢旭さん…､どうしたんですか？｣


旭さんの顔を見上げて聞く俺に､


｢…縁下と話したいことがあって…｣


と真剣な表情で言う旭さん｡


俺は旭さんを家に上げて自分の部屋へと案内した｡


冷蔵庫の冷たい麦茶をコップに注ぎ二人分の飲み物を部屋へと運んでいく｡


部屋に入ると旭さんは正座をして座っていた｡


｢旭さん､足､崩してください｣


俺は旭さんに寛いで座ってくれるように言うと､自分もあぐらをかいて床に座った｡


｢…縁下､中林にメール送ったんだろ…？｣


俺が中林先輩にメールを送って返信をもらっていたことを知り､中林先輩からの返事について旭さんは質問してきた｡


｢中林先輩に会いたい､会って話したい…って送ったんですけど､先輩からはそれについては返事がなくて…｣


俺は少し言いよどみながらも､見殺しにしたんだから仕方ないけど､俺は中林先輩に信頼されてなかったのだということを旭さんに話した｡


｢俺は次期主将候補なんて言われながら､自分でおかしいと思ったことに対して意見も言えなくて､大切な仲間を傷付けて退部､転校に追いやってしまいました…｡


でもまだ着信拒否されずに中林先輩とは何とか絆が繋ぎ留められています…｡


いつか必ず中林先輩に直接会ってちゃんと謝りたいです｡


自分の気持ちを伝えて過ちを償いたいです…｣


俺は旭さんに自分の正直な気持ちを全て真っ直ぐに伝えた｡


旭さんは中林先輩の家に先輩に会いに行ったけど会えなかった…と話してくれた｡


3年でエースである自分が何も力になれずにチームメイトである中林先輩を追い出す事になってしまった…ということを､深く後悔して悔やみ､苦しんでいるのがすごく伝わってきた｡


あぁ､もっと早くにみんなでちゃんと話し合えていたら…｡


旭さんの目に光る涙が頬を伝い落ちていくのを俺はこの目で見た｡


中林先輩…､ドコにいるんですか…？


どうか直接面と向かって中林先輩に謝らせてください｡


お願いします…｡




･

この小説の続きへ→←辞めます 77

ラッキーアイテム

革ベルト

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す