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第4.4話 玉の泣き声 ページ5

私がユージ君の後を追いかけようとすると、


「待って、A。その姿ではまずいわ。私に任せて」


スネリに注意されて、ようやく今
自分が第3の目を開眼していたことに気が付いた。

第3の目を開眼していたのはこの学校内に入る前から。


「この暗がりでは相手には見えてなかったはずだ。
おいら達もうかうらしてられない。
これから町全体が見渡せる所に移動しよう」

「すすり泣きが聞こえたという事は、
どこかで火事が起こるかもしれないということね」


私ともっけは理科室を出ると、一番近い丘へ向かった。
町の東にあるひばりが丘ならこの町全体を見渡せる。

丘の頂に着くと、もっけはそこからさらに高い木の枝に止まった。


「Aはあの男の子供の事を知っていたのか?」

「ううん、初めて見る子。……誰かさんに似ていたけれど」

「誰かさん? 初めて会った子なのに名前を知っていたのか?」

「ズボンの裾に名前が書いてあるのを見つけたから。
誰かさんっていうのは私が中学校へ行っていた所の男の子の事だよ」


「そうか。でも様子がおかしかったな。パジャマだったんだぜ」

「うん……、ふらふらしていて寝ぼけていた感じ。
まるで誰かに操られているような……」

「ユージの目は虚ろだったが人体模型だけは見えているようだった。
そこに向かって歩いてきて人体模型の頭を開けると、
中に入っていた玉を取りだした。そのとたんに玉が泣きだしたんだ」

「玉……それって……」


私は木の枝に止まっているもっけを見上げた。
私達が探し求めている『悠久の玉』のことを思ったから。


「あぁ、おいらもそれを考えたけど。まだわからない」

「どっちにしても理科室に戻ってその玉を持ってこないと」

「あの玉はあの子が持って行ってしまったんだよ」

「……ユージ君が……」

第4.5話 火事がおきた所は→←第4.3話 夜の理科室


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作者名:フェイル | 作成日時:2010年10月29日 17時

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