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第4.15話 大きな火柱 ページ16

「ナミちゃん、ユージ君の事は私に任せて。早く家の外に逃げて!」

「何であなたがここに居るの? ユージはどうなっちゃったの?」


泣きそうな顔をしてしがみついてくるナミちゃんに、
私は顔を合わせることが出来なかった。

うず目になっているからだ。


「説明は後でするから、早く逃げて! こうしている間にも火は……!」


私の目には、ユージ君を中心に
炎が渦を巻きながら生まれているのが見えた。

ユージ君が両手に抱えている玉。炎はその玉から噴き出ている。
九字を切り、結界を張って炎から身を守った。

そしてジャンプしてユージ君の正面に立つと、玉に手を伸ばす。
しかし玉はユージ君から離れようとしない。


「どうして……?」


うず目になった私の今の力なら、容易いはずなのに……。

しかもユージ君は全くの無傷。
顔にも体にも火傷はなく、服も燃えていない。

そんな中、炎は机からカーテンまで燃え移り、黒い煙を上げる。
そして、その炎の中で黒い羽が数枚舞っているのが見えた。


「(もしかして九字を切れば、この炎も消えるかもしれない……)
臨・兵・闘・者・皆・陣・裂・在・前!」


しかし炎は消えるどころか、弱まりもせずに勢いを増している。
そうこうしている内に、ナミちゃんが炎を越えてこちらに飛び込んできた。


「ナミちゃん!!」


私は一度結界を解き、ナミちゃんを取り入れた。
その瞬間に炎の火の粉が飛んできて、私の手の甲に当たった。


「冷たい……!?」


炎が冷たい事などあるのだろうか。
私の手の甲は、その炎の火の粉をあびた証拠に、水ぶくれが出来ていた。

いそいで再び結界を閉じ、またその瞬間に炎が私とナミちゃんを包み込む。
その後、ユージ君と共に私達の周りを囲み……。


ズドーン!!


天井をくり抜く大きな火柱となって、空高く上った。
そしてナミちゃんは恐怖のあまりに気絶してしまった。

第4.16話 限界は近づく→←第4.14話 火の元はナミの部屋に居た


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作者名:フェイル | 作成日時:2010年10月29日 17時

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