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11話 ページ11

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そうそれと、私にはどうしても言わなきゃいけないことがあるんだ。


「あ、の〜…服は……」


そう、まだ二人とも裸だよ?
裸で、バックハグで抱き合ってるんだからね!?

抱き合ってるっていうか、一方的にだけど!


そこまで言うと、坂田さんは「あ〜」と合点したような声を出した。


「昨日散々見たんやから、そんなに気にすることでもないやろ」

「きっ、気にしますっ!」


何言ってんだってんだ。

まず普通に、私は昨日の出来事を覚えてないし、気にすることだろう、どう考えたって!
さすがに声を大にして言った私に、坂田さんはアハハ、と楽しそうに笑う。


「まぁ、こいつらもいるし。服も用意しといたからさ、着替えてな」


着替えまで用意しているとか、あまりにも不自然じゃなかろうか?

計画的犯行のようなその用意の良さに多少の違和感を覚えながらも、いや、会社行く時に来ていた服を返してもらえるだけでいいんだけど…と思う。

ボトムスだけスカートのようになっている紺色のスーツ。

朝に着るには少しピシッとしすぎて息苦しいかもしれないが、それでも一番着なれた服であることにまちがいない。


「あ、や、もともと着てた服で大丈夫なので…」

「いや、あれは今洗濯してるからないで?」


きょとん、とした顔でそういう坂田さん。
そんな、当然やろ?みたいな顔されても、なあ……。

困惑しながらも、「まあええやん、これ着てや。用意したし」とSPさん(警備員さん?)から、手渡された洋服を受け取った。


「向こうの部屋で着替えてきてな」

「すみません…ありかとうございます…」








指定された部屋の中で、手渡された布の塊の中をみると、女物の下着も入っていて、その光景が途端に現実味を帯びてくる。しかも、上下共にサイズがぴったりなのに、私の顔は赤くなった。


「早く着替えよ…」


きちんと折りたたまれた服を開くと、それは綺麗なAラインワンピースだった。袖が少し膨らんでいて、すごく上品に見える。

その肌触りの良さは、化粧品売り場のテスターの髪の毛を思わせる。つやつやサラサラのあの感じだ。
いくらぐらい、するのかな…。

とはいえ、貸していただいたものの詮索をするなんて良くない、と思い、値段のことを考えるのはやめた。

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けんまおし1016(プロフ) - とてもおもしろいです!少し文章の間を広くしてくれれば読みやすいと思います! (2022年8月17日 19時) (レス) @page3 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃ(プロフ) - コメント失礼致します!!読んでて凄くきゅんきゅんしました、!!!素敵な作品を本当にありがとうございます😭💕💕 (2022年8月14日 5時) (レス) @page21 id: c45d7c6a24 (このIDを非表示/違反報告)
ノンレム睡眠 - 前々から気になってた作品で読んでみるとど好みストレートでびっくりしました🙃 これからも愛読させていただきます!神作ありがとうございます🙌❤ (2022年8月12日 18時) (レス) @page21 id: 28b1a8c3b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Ir | 作者ホームページ:http://manaaa  
作成日時:2022年7月16日 22時

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