今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:517 hit
小|中|大
9話 ページ9
.
風を切って、落ちていく感覚。
それはとても爽やかで、満ちていて、何も考えなかった。
嫌いなことも、好きなことも、全部平等に並んで、全部を一気に見渡せた。
その時に、私はどれをみても何も感じなかった。
何に対しても、なんの執着もなかった私の人生、中身は空っぽだった。
ただ1人を除いて。
やっぱり私には君1人だけだったね。
私は君に、支配されていたの。
死ぬ間際に、間違いのない真実に辿り着けたことだけが、私を喜ばせた。
これで、私と君は、本当の意味で「ずっと一緒にいた」ことになるんだね。
段々と地面に体が近づく。
私は、君と一緒に、
お別れする。
さよなら。
……………………
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Ir | 作者ホームページ:http://manaaa
作成日時:2022年6月25日 19時