出会いは突然と【nqrse】

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あれから何回かなるせさんと一緒に飲んだ。

会ってから今日まででわかったことは

27歳ということ

ラップとゲームが好きだということ

あらきさんとは長い付き合いということ

そして、最近彼女と別れたこと。

まだ全然知らないけど、いい人だと思う。


そんなことを考えながらｶﾗﾝｺﾛﾝとバーの扉を開いた。

入っていつもの席の方を見ると

なるせさんが近くに座っていた。



「なるせさん!!」

「Aさん、今日は遅めですね。」

「ちょっと残業しちゃって。」

「お疲れ様です。」



マスターがいつものお酒を出してくれて

なるせさんと乾杯して飲む。

今日は疲れてるのか

いつもよりお酒が回ってるような気がする。



「なるせさん、タメ口でいいですよ。」

「いやいや。さすがに。」

「年下ですよ?私。」



私がそう言うとなるせさんは腕を組み

うーん、と考えていた。



「じゃあ慣らしていきます。」

「はい!!」



私が笑って返事をするとなるせさんも笑った。



「Aさんは普段なんて呼ばれてます?」

「基本呼び捨てですよ。」

「ふーん。じゃあAって呼ぼうかな。」

「ぜひぜひ!!」



呼び捨ては親しい感じがして好きだ。

なるせさんにぜひ呼び捨てで呼んでほしい。



「・・・さすがにいきなり呼び捨ては無理だから

Aちゃんって呼ぼうかな。」

「それでも嬉しいです。」



ちゃん付けなんて久しくされてないから新鮮だ。



「なるせさんはなんて呼ばれてます?」

「俺も呼び捨てが多いなあ。

たまになるせちゃんって呼ぶ人もいますね。」

「私、なるちゃんって呼びたい!!」

「あはは。いーよ。」



初めて見た時女の子だと思うくらいかわいかった。

ちゃん付けで呼びたいなあと思いつつ

男性にちゃんを付けるのはどうかと思って悩んでた。

でもなるせちゃんが許されるなら

なるちゃんも許してもらえるだろう。

なるちゃん、って呼び方はピッタリだと思った。




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