出会いは突然と【nqrse】

15 ページ15

--




約2時間半の映画を見終わり出口へ向かう。

ガヤガヤとした人混みの中で

面白かったね、感動したね

など様々な人の意見が飛び交っている。

私もそのうちの一人。



「ｸﾞｽｯ」

「あはは。泣きすぎだって。」

「感動したんだもん・・・。」



私の泣き顔を見て笑うなるちゃん。

でもそんななるちゃんだってちょっと涙目だ。



「なるちゃん目赤いよ。」

「・・・ちょっと目痒くてさ〜。花粉だわ〜。」

「あはは。それはむりある〜！」

「うるさいうるさい！」



映画で泣く人は好き。

映画の内容を自分の事のように捉えられる人は素敵だと思う。

もちろん泣かない人が嫌いとかじゃないけど。



「ねえ、お腹減ってる？」

「え？うん。空いてるよ。」

「夜一緒に食べよー。」

「食べるー！！」



美味しいお店知ってると言われたため

なるちゃんに着いて行った先は大衆居酒屋だった。

感じのいい店員さんに2人用の席に案内される。

とりあえずビールを2人分頼んだ後

メニューを眺める。



「ここの餃子がめちゃくちゃ美味いの！」

「へえ〜。美味しそう。頼も！」



店員さんがビールを届けに来てくれた際に

餃子を頼む。

その後、ビールを手に持ち、なるちゃんと乾杯した。



「ビール最高だねえ。」

「最高だー！

ビール美味しいし、餃子美味しそうだし安いし

こんないいお店よく知ってたね？」

「あらきさんと前に来たんだよね。」

「へー！！バー以外で会うんだ？」

「あー。うん。たまにね。」



あらきさんとなるちゃんが2人でお酒飲んでる姿を

想像するとなんだか微笑ましかった。




--

16→←14

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す