出会いは突然と【nqrse】

1 ページ1

--




25歳。OL。

彼氏無し。いたことない。

初恋？まだ。

恋をしたことない。


親とか友達からかなり心配される。

でも、恋ってしなくてもよくない？

だって今が幸せだもん。


仕事して帰ってテレビ見る、とか

仕事終わりにお気に入りのお店で飲む、とか。


全然寂しくないし、

むしろ自分の時間を堪能できて楽しい。


そんな恋に無縁な私は

今日も家の近くのお気に入りのバーに行くつもりだ。

週2回くらいで通ってる。


バーのマスターはかっこいいし、声がいいし

物知りで話してて楽しい。


バーに気持ち良く行くために

今日も仕事を頑張ろう。


袖をまくって仕事に取り掛かる。

楽しみがあると仕事も頑張れる。




ーーーー・・・




「いらっしゃい。」

「マスター。疲れた〜。」

「いつものでいいっすか?」

「うん。」



いつも座ってる席に座り、

お酒を待ちながら料理のメニューを見る。

相変わらずどれも美味しそう。


ｶﾗｶﾗ


扉が開く音がした。

なんとなく扉の方を見ると

かわいいらしい人が入ってきた。



「あらきさん。」

「お、なるせ。久しぶり。」

「・・・!?」



マスターを、あらきさんと呼ぶかわいらしい人。

その見た目とは裏腹に口からでた音は低かった。



「マ、マスター。その方、男の人なの??」



マスターからなるせと呼ばれている

かわいらしい人に聞かれないように

小声でマスターに尋ねる。



「うん。」

「ええっ!!?」



マスターは私の反応にあははと笑って

ちょっと離れた席に座っているなるせさんを呼んだ。



「なんすか。」

「この子、なるせのこと女の子だと思ったぽいよ。」

「いや・・・かわいかったので。」

「え〜、嬉しい。ありがとう。」



ふわっと笑うなるせさん。

やっぱり女の子じゃないの??

男の人でその笑顔はかわいすぎる。





--

2→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す