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「怪我してるじゃん。」

「・・・へ?」

「ほら。痣。ボール当たったんでしょ。」

「あ。違う。これは階段から落ちてできたやつ。」

「え!?大丈夫だったの!?」



なるせくんの勢いがすごくて若干私は引き気味。

話したことない私にもそんな勢いで心配できるんだ。

私には絶対にできない。



「大丈夫だよ。わざとだから。」

「は!?もっと驚くけどそれ!?悩み事でもあるん?」

「ううん。ただ危機的状況に陥れば

卍解できるかなあみたいな。」

「・・・は?」

「卍解してみたくない?」



私がそう言うとなるせくんは

1度キョトンとした後、爆笑し始めた。

あっはっはっはっ、ひぃ〜ひぃ〜

お腹を抱えてるなるせくんの笑い声が

やけに静かな教室に響く。



「そんなに笑わなくてもいいじゃん。」

「ごめんごめ・・・あっはっはっ」

「・・・。」



なるせくんがあまりにも笑いすぎて私は拗ねる。

既にキラキラしてるなるせくんには

私の気持ちなんてきっとわからない。



「はー。笑った。俺も卍解したい。」

「・・・思ってないでしょ嘘つき。」

「拗ねてる?ごめん〜。」

「拗ねてなんかないし。」

「それこそ嘘じゃん。」



なるせくんは私の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。

異性に頭を撫でられるなんて初めてのことで

本日二度目の思考停止。

キラキラしてる人はこんな簡単に

頭撫でられるの・・・?



「じゃ、授業戻るわ。また話そうね。A。」

「え。名前なんで・・・?」

「なんでって、同級生だし知ってて

当たり前じゃん?」



なんでそんなこと聞くの?

と言わんばかりのキョトンとした顔。



「あ、ありがとう・・・?」

「あはは。なんだそれ、じゃーね。」

「うん。」



また窓から戻るなるせくんを見て

もう関わることないだろうなあと思った。

ほんの少し。

ほんの少しだけ寂しく感じた。


くすんで見えてた景色が

いつもより明るく見えた。




これが私と君の出会い。







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作品ジャンル:恋愛
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おだんご(プロフ) - こまさん» ありがとうございます!!自分のペースで頑張ります(*¨*) (2022年1月5日 18時) (レス) id: d246a24e38 (このIDを非表示/違反報告)
こま(プロフ) - めっっちゃくちゃ好きです。更新無理せず頑張ってください😌 (2022年1月5日 16時) (レス) @page17 id: a651c1321e (このIDを非表示/違反報告)
おだんご(プロフ) - 亜豆さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます(*¨*)頑張ります!!! (2022年1月4日 12時) (レス) id: d246a24e38 (このIDを非表示/違反報告)
亜豆 - 私の日常に起きて欲しいストーリです。読み出すと夢中になり、すぐ読み終わってしまいました。これからも投稿頑張ってください。 (2022年1月4日 9時) (レス) @page13 id: 8e381d11c1 (このIDを非表示/違反報告)
おだんご(プロフ) - 蓮華さん» ありがとうございます、嬉しいです、、(*¨*) (2022年1月4日 0時) (レス) id: d246a24e38 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おだんご | 作成日時:2021年12月30日 11時

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