146話:冷たい空気 ページ17
すかさず液晶画面を見た私は
カンター席から立ち
足早に出口へと向かった
「Aちゃん？」
驚いた様子で私の名前を呼ぶ石田さんの
声がきこえる
『ちょっと外に出るので
石田さん達はもう少し待ってて下さい！』
なんだなんだと神谷さんと福山さんが
立ち上がろうとしていたがそれを気にせず
私はドアを開け、冷たい風の中へと飛び出した
『もしもし、今どちらですか？』
店を出たと同時に電話に出ると
いつもの声がきこえた
【え、あ、もしもし
今〇〇ビルだけど…】
私の焦っている声ですこしだけ驚いたようだった
『わかりました、そこで待っていて下さい』
先程まで収録していたビルだった
そんなに距離はない
私はヒールを履いているうえで出来るだけ早く走った
冷たい空気が肺に入るたびに痛む
だけど、走ってることはそこまで
苦ではなかった
あの人の為に
何をムキになってこれだけ急いでいるのか
電話を切るのを忘れ
繋がったままでいるがその声を
聴くことなく私はその人を見つけた
隣には可愛らしい女の子
私の黒一色たんの服装とは違い
淡いピンクがとても可愛らしい服装
でも、それを気にならないぐらいの
その人の存在感
真っ直ぐに私だけを見て
こちらへ小走りで向かってくる
私達は会うと
私だけ息を切らせて上手く喋れなかった
「ごめん、呼び出しちゃって
急いで来てくれたの？」
笑顔ではなく
少し眉を下げながら私の様子を伺っていた
本当にこの人は…
冷静を装いながら私はゆっくりと喋った
『このビルからお店までの道教えましたよね、遊佐さん』
まだ眉を下げたままの遊佐さん
「いや、そうなんだけどね…」
いたずらに私が呼ばれたとしても
私には怒りがこれっぽっちも無かった
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縦の糸(プロフ) - もなりざさん» もなりざ様:コメントありがとうございます！とても嬉しいです(*'-'*)すみません、めちゃくちゃ悩んでます(;o;) (2020年10月23日 13時) (
レス) id: 1b6e254182 (このIDを非表示/違反報告)
もなりざ - いつも楽しく読ませていただいています！私も石田さん落ち読みたいです！！ (2020年10月22日 18時) (レス) id: 1c77010181 (このIDを非表示/違反報告)
縦の糸(プロフ) - もね様:コメントありがとうございます、とても励みになります！石田さんの小説も作りたいです（ ; ; ）すごく迷ってます… (2020年10月22日 9時) (レス) id: 1b6e254182 (このIDを非表示/違反報告)
もね - こちらの小説がとても大好きで楽しく読ませて頂いてます！石田さん落ちも読みたいです！！ (2020年10月22日 0時) (レス) id: 87d643dd1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：縦の糸 | 作成日時：2020年9月30日 0時
