59話:特別だから ページ20
「いやー、楽しかった
送ってくれてありがとうね」
最後まで私をいじりまくって
石田さんの最寄りまで着いた。
『楽しめたのなら良かったです』
私は、ただただ恥ずかしかったのに
くそぅ…なんだその笑顔は…
遊佐さんと、私は石田さんを見送る為
車から降りて挨拶をした。
石田さんが見えなくなった後
遊佐さんは、助手席のドアをあけ
「どうぞ」
と、私を乗せようとした。
『え…』
少し、助手席という所に
抵抗があり足が止まってしまう。
「なぁに？また僕がエスコートした方がいい？」
ニコニコ首を傾げながら
私が、助手席に座るのを待っている。
遊佐さんの“エスコート”の言葉に
私は、遊佐さんに肩を抱かれた事を思い出す。
『いえ、1人で乗れます』
恥ずかしくなって
大人しく、助手席に座った。
「うん、良い子だね」
遊佐さんは、満足そうに
ドアを閉めてから
自身は運転席に座った。
自身のシートベルトをしめてから
私のシートベルトもしめようと
手を伸ばしてきたのですかさずそれを阻止した。
石田さんの最寄りの駅から電車で
帰れば良かった…
そんなこと言ったとしても
きっとこの人は、無理矢理
車に乗せたのだろうなと思いながら
車の発進を待つ。
『…あの、車出さないんですか？』
私の言葉に、遊佐さんは
んー？と言いながら
「ナビに、家の住所設定してくれる？」
何を言ってるんだこの人は…
『最寄りの駅にお願いします』
それを遊佐さんが、きいてくれない。
「だーめ、家まで送る。
女の子1人の夜道は危ないよ」
そう言いながら
住所を入れるまで車を出さない気だ。
『石田さんと彩香ちゃんは
最寄り駅まででしたよ？
…彩香ちゃんも女の子です』
遊佐さんは、私の言葉に
吹き出す。
あれ？そうだったっけ？と
とぼけながら
「Aちゃんは、特別だから」
突然の言葉に、どういう意味？と
頭によぎったがきっと貴方は教えてくれない。
そう考えたら
さっさと住所を教えた方が
早いと思い、ナビに住所を打ち込んだ
「あれ？特別ってとこは突っ込まないんだ」
ポツリと呟いた遊佐さんの方を見たら
窓に肘を置きながら
私を見つめていた。
一瞬固まったが
案内開始のボタンを押し
『お願いします』と言った。
遊佐さんは、
「はーい、かしこまりました」
と笑いながら車を走らせた。
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縦の糸(プロフ) - 白雪様:ありがとうございます！もー！！本当にとってもとっても嬉しいです！！！遊佐さん、石田さんかっこいいですよね私も大好きです！コメントありがとうございました！頑張っていきます！ (2020年8月2日 0時) (
レス) id: 1b6e254182 (このIDを非表示/違反報告)
白雪(プロフ) - 好きです！！何が好きかと言われると全部ってなっちゃうんですけど全て好きです！！文章もとても好みな書き方(？)です！私も遊佐さんや石田さんの声本当に大好きなので、これからも無理のないように更新頑張ってください！ (2020年8月1日 3時) (レス) id: 8741436f3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：縦の糸 | 作成日時：2020年7月30日 1時
