ずっとそばに…〜今市隆二〜

#38 ページ38

黙って臣くんについていくと



臣くんはピタッと止まった




「臣くん？」





「貴方の名前、さっきの事、忘れなよ」





さっきのって…

まさか…



「見てたの…？」



「あーうん。近くにあった懐中電灯つけたら
ちょうど、そのー…キスしてたから」



「あ、あれはねっ …！」



「わかってるよ。」



臣くんは切ない顔をして私の頭をぽんぽんと
撫でた




「隆二と気まずいよな…


やっぱさっきの言葉撤回ー。

忘れるんじゃなくて、ちゃんと

話つけてきな。」





「臣くん… そうだよね。
ありがとう！」




戻ろうとしたら


臣くんに腕を掴まれ




そのまま、優しく臣くんに抱きしめられた






優しくて、おっきい腕。




「臣くん…？」




「ごめん。もーすこしこのままでいさせて？

…リハーサル疲れちゃった♪」




「もぅ…」









しばらくして腕を離してくれた




「隆二のとこ行ってきな♪」




「うん！ありがとう臣くん！」

笑顔でお礼を言うと



私は隆二くんの所に



走って行った

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あずきいろ

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