私が拾われた日〜高校編〜[Ryusei.O]

25話[悩み] ページ25

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貴「余計な事じゃないよ、


...自分の立場をちゃんと自覚しないとなって改めて思っただけ」







淳[自分の立場も何も、もうAと照史は家族やんか]







貴「だからこそ、だよ

私なんかを家族として迎え入れてくれたあっくんに

余計な負担かけさせたくないから



わがまま言ってお荷物にだけはなりたくない」






淳[お荷物なんて...照史がそんな事思ってると思うか？]






貴「あっくんが思ってなくても、私が嫌なの」









きっとそんな事
あのあっくんが思うはずないのは知ってる


...自分が自分自身をお荷物なんじゃないかって思ってしまうのが嫌だった









貴「それに、あっくんの職業がアイドルで

あっくんがお仕事大好きなのも十分知ってるはずやのに


...私、最低な事思ってたんよ？」







淳[...最低な事？]







貴「あっくんの仕事が増えて忙しくなればなるほど

...どっかで、また仕事にあっくんが取られた感覚やった」









険しい芸能界で、ウナギのぼりに仕事が増えるなんて事

幸せ以外の何物でもなくて




それを理解してて、それでも尚

おめでとう、良かったねって心から言えた事が一度でもあったかどうかも定かじゃない









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淳[まぁ、それが普通なんちゃう？]









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え...









淳[多分、そんなんみんな思った事あると思うで？


働く親をもつ子は皆通る道やて

それは、たとえ親がアイドルでもサラリーマンでも同じ]









貴「...淳太くんも、そんな頃あった？」




淳[そりゃあったよ!

朝親が仕事行く時間なったら"行かんといて〜"ってずっと駄々こねてた笑]




貴「ふふっ想像できない」









ポンッ









淳[だから、別にそれはAが悪い子やからとかじゃないねんで？]









貴「うん...」









腑に落ちた訳じゃない

開き直れた訳じゃない









でも









淳[なぁ! 人生ゲーム、やらへん？]








大きなビニール袋に包まれたその箱を出してきて

"今日はオールやオール!" なんて笑ってくれる人がいるから







何だか無性に暖かい気持ちになった





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