【wrwrd】潜入した先のバディが観光客なんて聞いてない！

観光客が二十六人 ページ32

A視点

貴「お前…ユウキ、だよな」

yu「A、か？何でここにいるんだ。」

何故ここにいるのかを聞いた時のユウキは今までにないくらい冷たい声だった。俺は何も言えなかった。

yu「また、何も言わないのか？あの時のように！観光客だったとは言えあいつは、俺らと本当の仲間になろうとしていたというのに！貴様は！貴様はぁ！」

ユウキはそう言って俺につかみかかってきた。けれど俺は何も言わない。言えない。俺が何かを言ったところでユウキには、何も響かないから、何も届かないから。

zm「A！お前今何処おるんや！」

いきなり、インカムからゾムの声がした。

yu「お前の、仲間か？よくもまぁ、ぬけぬけと仲間など作れたな、あいつから奪っておいて！」

確かに、その通りだ。俺はあいつから仲間を奪った。俺は、仲間を作るべきでは無かったのかもな…。

貴「…ごめん」

俺はこれだけしか言えなかった。
そして、ダクトからゾムが出てきて俺を回収していった。
ユウキは、一言も話さなかった俺が謝ったことに驚いて、固まっている様だった。
それからゾムが何かを話していた様だが何も俺の耳には届かなかった。
結局、俺は我々軍の城に着くまでずっとユウキの事を考えていた。

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