五振り目；その瞳にうつるもの ページ24
手伝い札の効果は刀鍛冶さんに現れる。
審神者の霊力によって刀鍛冶さんの能力が上がり、刀剣がすぐできるらしい。
審神者の霊力の補助を受けた刀鍛冶さんはその時だけ現実よりも時間の流れが早い次元へ身を置くことになる。目の前にはいるけどね。
そうして私達には一瞬で出来上がったように見えるというわけ。ちなみに、式神である彼には時間の流れが早くなることに対する影響はないらしい。
というわけで、一瞬で出来上がったこの刀を顕現するぞ。
｢顕現せよ、付喪神｣
…さあ、誰だ。頼む書類仕事できるやつ………！
二振り目の清光だけはやめてくれ………！！
｢……………あ｣
何だ、この刀…………。
｢……宗三左文字と言います。貴方も、天下人の象徴を侍らせたいのですか……？｣
瞳が…………なんか、違う。
兼定や、厚…。国俊や清光たちの時とは違う…。
顕現されたことを…喜んでいないっていうか……。
むしろ、絶望に近いようなものを感じる……。
なんでだ……？
｢………あの、何か言ったらどうなんですか……？｣
ただ自分の顔を見つめて黙っているだけ。そんな私に痺れを切らした彼が声をかけてきた。
眉をひそめているので、少し気に障ったらしい。
｢…あ、す、すみません。私はここの主で＿｣
｢そんなの見ればわかります｣
｢…すみません。未熟者ですが、頑張らせていただきます｣
…んー、ちょっと…きつい…感じの刀かな……？
｢…それで、顕現されたばかりで申し訳ないのですが、お願いがありまして…｣
｢…っ！もしかして、出陣ですか？｣
“出陣”
その言葉には、彼にとって大切な意味を持つのだろうか。
少し、瞳に光が宿った気がする。希望を見たような、嬉しそうな。
｢えっ？い、いや出陣ではなく＿｣
｢何だ、違うんですか。それでは遠征ですか？まさか、他のことですか？｣
私が彼の言葉を否定した瞬間、瞳がもとに戻った気がする。
｢……えー、そのまさかです。実は書類仕事を手伝って頂きたくて……｣
｢…はぁ？書類仕事？なんで僕が…？そんなのへし切にさせるほうがいいでしょうに｣
彼は怒ったわけでもなく、ただただ不思議そうに首を傾げた。
｢……へし切？｣
｢おや、ここにはいないのですか？｣
｢ええ、この本丸はまだ一週間経ったばっかりで、貴方で五振り目なんです。
一週間分の仕事を１日で終わらせなければいけないんです。でも、まだ半分しか終わっていなくて…、お願いします、力を貸してください！｣
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まなみ(プロフ) - みゆさん» 了解致しやしたああああああああああああ！← (2018年11月4日 15時) (
レス) id: 5229721b17 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 続き待ってますううううううううう！← (2018年11月4日 15時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - ユユユさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてうれしいです！ (2018年11月1日 6時) (レス) id: 5229721b17 (このIDを非表示/違反報告)
ユユユ - すごく面白いです！更新頑張って下さい。応援してます！ (2018年11月1日 5時) (レス) id: f0e41eea19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：○●まなみ●○ | 作成日時：2018年9月20日 22時
