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side赤葦








「ごめんね話してる途中に。部活の事で連絡があって…」






そう言いながら手に持つ紙を俺に見せ、丁寧に連絡事項を伝えて下さる彼女。


本来なら木兎さんの役目なのだが監督は絶対に伝わらないと判断し彼女にいつも任せていた。


だからAさんがよく俺の所に来てくれる。




髪がかからないようサラ…と耳にかける姿にトクンと跳ねる心臓。


近くにいるだけでこんなにも心が乱される。







「______...そんなとこかな」



「は、はい。ありがとうございます…//」



「どういたしまして。………京治」



「は…、………ぃ…。……っ⁉///」



「ふふ、真っ赤。じゃあね」








突然に何を思ったのか俺の頭を撫で出した彼女は、撫でられた事実に気づき真っ赤になった俺を見て満足気に笑う。


ひらひらと手を振って何も無かったかのように去っていく姿からは真意が読めずただパニックになる頭の中。


けどすぐずっとニヤニヤしながら見ていたこいつらによって引き戻され、いつもの冷静を取り戻………せる訳もなく。







「なるほど、あの人かぁ」ニヤニヤ



「流石赤葦。お目が高い」ニヤニヤ



「あの可愛さは確かにやばい」ニヤニヤ



「……ニヤニヤやめてくれる?//」








そんなとこまで木葉さん達に似なくていいから。



もう…とため息を吐いて机に顔を伏せた。






まだ頭に残る、優しい手の感触。



あの人は時々急にあんな事するから心臓に悪い。






…でも、俺以外の誰かにしてるのは見た事がないから。



ちょっとだけ、ちょっとだけ期待してもいいのかな、なんて思ってしまう。




あれだけ表情に出る俺だからもしかしたら彼女も気づいてるのかも知れない。



それを知った上でああいう事してくるならとんだ小悪魔だけど…そういう所も好き、とか思ったり。





重症なぐらいにあの人の事が好きで堪らない。




俺はどこまで溺れていけばいいんだろう?







未だ熱く火照る顔は冷める気配もなく。




俺の口からは渇いた笑みが、溢れ落ちた______









__fin__







.

作者より※追記あり→←赤葦京治【どこまで】



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モブ(プロフ) - お話、読ませていただきました!素敵でした…!とても読みやすかったです!読んでいて、何だかリラックスできました! (2018年5月8日 23時) (レス) id: 4db952b4d6 (このIDを非表示/違反報告)
月神 琉夏 - かっぱの子さん» ありがとございます!読ませていただきました!キュンキュンしてました!ありがとうございます!! (2018年3月20日 23時) (レス) id: d275e2e01f (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - 月神 琉夏さん» 了解です!(`_´)ゞ少しお時間頂いてもよろしいですか…? (2018年3月11日 18時) (レス) id: 56c25e8926 (このIDを非表示/違反報告)
月神 琉夏 - コメント失礼します!夜久さん、研磨、赤葦ヤバかったです!あのリクでノヤっさんお願いしてもいいですか? (2018年3月9日 21時) (レス) id: d275e2e01f (このIDを非表示/違反報告)
あやな(プロフ) - かっぱの子さん» 夜久さんやばかったです!!夜久さんならではのお話でしたね笑 (2018年3月5日 12時) (レス) id: 5f1fd78d5a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2018年1月5日 22時

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