ハイキュー短編集

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side及川







「やぁっと外種目来たー！」



「じゃ、私別だから行くね」



「おー50m見とくな」



「新記録がんばー」



「皆もがんばー！」







ひらひらと手を振り去って行くAちゃん。



外種目だけは男女別で一緒に回る事が出来ないからここでお別れ。


って言っても場所は一緒だからお互いは見れるんだけどね。





まずは50mを並ぶ俺達。


男の方が速いからやっぱり終わるのは早くて、ゴール地点でAちゃんの番が来るのを待つ。



ちょうどその時、金田一や国見ちゃん、矢巾と渡っちが来た。






「「「こんちわーっス」」」



「……ス」



「やっほー！国見ちゃん不機嫌オーラやばいね〜」



「あーこいつ昔からこういうの嫌いでして…」



「？別に運動苦手って訳じゃないだろ？」



「それに50mとシャトルランぐらいじゃね？動くのって」



「何か特典貰える訳でもないのに毎回並んで移動しなきゃいけないのが嫌なんです」



「「「「あー…」」」」








めんどくさい…と呟く国見ちゃん。



確かに全校生徒一斉だからどこ行くにも並んでるけど。


でもそれで授業が潰れるなら俺は嬉しいね。








「……A先輩は一緒じゃないんですか？」



「国見、Aにだけはほんと懐いてるよな」



「ちが…っ、懐いてるとかじゃ…//」



「ぶふっ、真っ赤w」



「"懐いてる"じゃなくて"好き"だもんな？」ﾆﾔ



「…矢巾さんニヤニヤ顔やめて下さい///」



「否定はしないんだねw」








可愛いなぁとは思うけどちょっと複雑。



理由？


そんなの俺もAちゃんの事好きだからだよ。




皆余裕の笑みで返してるけどほぼ全員彼女の事好きだしね。


自分の気持ちに気付いてない人、数名いるけど。






そんなこんな話してる間に気付いたらAちゃんの番になってた。


ピタ、と話をやめてその姿を食い入るように見る。




彼女の走り方は本当に綺麗でかっこいい。



しかも速い。




今回もぶっちぎりの一位でゴールで、ふと目が合った瞬間嬉しそうにピースサインを送って来た。








________こういうのが、きゅんと来るんだよなぁ。







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