黒尾鉄朗【距離感】 ページ16
side黒尾
「おーっす」
「はよー」
「おはよう衛輔」
朝、いつも通りの登校。
幼馴染の研磨とAの三人で行くのが当たり前。
2年で教室の棟が違う研磨とは昇降口で別れ、そっからはAと二人きり。
この時間が、すげー幸せ。
いや別に研磨がいるのが嫌って訳じゃねーよ?
三人の時も楽しいしな。
けど、やっぱ好きなやつと二人って何かドキドキしねぇ?
…………………誰に言い訳してんだ俺。
気を取り戻して、と。
教室に着いた俺らは夜久やクラスメートに挨拶すると席に着く。
席は前後。俺の隣に夜久。
気持ちを隠しきれてねぇ俺に皆気付いていて、謎に先生まで協力して良い席を用意してくれた。
「A、宿題見せてくんね?」
「もーまた?ちょっとは自分でやりなよー」
「わりーわりー。肩マッサージしてやるから」
「……しょーがないなぁ」
ぶーぶー文句を言いながらも貸してくれるのがすっげぇ優しくて好き。
もちろん宿題忘れてるのなんてわざとだ。
それに、自慢じゃねぇけどそこそこ頭はいい。
借りなくても普通に問題は解ける。
…けど。
いつからか頻繁に頼むようになった俺にAがマッサージを求めるようになって、更に俺の宿題をする気が無くなった。
だって触れられるんだぜ?
こんな手逃すかよ。
そんな俺の考えなど知らないAはノートを俺に貸した後女友達の方へ駆けていく。
「………黒尾、分かりやすすぎな」
「うっせ」
「言っとくけど、合意の上じゃなくてAに変な事したら蹴り入れるから」
「やっくん暴力禁止」
「保護者として当たり前だ」
「いつの間に俺の母さんになったんだよ」
「何で父さんじゃねーんだよ」
ガンッと椅子を蹴るやっくん。
痛いから。
君の小柄な体のどこにそんなパワーあるの。
冗談でそう言うとマジ蹴りくらった。
小柄は禁句だったっけ…
.
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モブ(プロフ) - お話、読ませていただきました!素敵でした…!とても読みやすかったです!読んでいて、何だかリラックスできました! (2018年5月8日 23時) (レス) id: 4db952b4d6 (このIDを非表示/違反報告)
月神 琉夏 - かっぱの子さん» ありがとございます!読ませていただきました!キュンキュンしてました!ありがとうございます!! (2018年3月20日 23時) (レス) id: d275e2e01f (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - 月神 琉夏さん» 了解です!(`_´)ゞ少しお時間頂いてもよろしいですか…? (2018年3月11日 18時) (レス) id: 56c25e8926 (このIDを非表示/違反報告)
月神 琉夏 - コメント失礼します!夜久さん、研磨、赤葦ヤバかったです!あのリクでノヤっさんお願いしてもいいですか? (2018年3月9日 21時) (レス) id: d275e2e01f (このIDを非表示/違反報告)
あやな(プロフ) - かっぱの子さん» 夜久さんやばかったです!!夜久さんならではのお話でしたね笑 (2018年3月5日 12時) (レス) id: 5f1fd78d5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2018年1月5日 22時