Pied Piper

sound 8 ページ8

JH side








ここソウルに来て何人目の子だろう。









この子の心の穴は、少し音が違う。







他の子は、分かりやすく穴が空いていたから、
埋めてあげるのも簡単だった









今、腕の中にいるこの子は、









空けられた穴とゆうか…









元々、埋まっていない穴。









JH「…」









一生懸命働いてる。



友達もいるみたいだし、家族も大事に育ててる。









JH「なのになんで君の心は埋まらないの？」









その心の穴が、僕の耳に音を届ける。






痛いほど、








"助けて"




と。









〜♪








お気に入りの歌を口ずさみながら近づく









JH「…見つけた」









必死に抵抗する彼女。









無駄だよ、




僕には全部聞こえる。









行きたくて行きたくてたまらないって


心が叫んでる。









JH「おいで」









そう声をかけると、
素直に歩いてくる。









そして、僕の腕の中で眠る彼女。









JH「行こう、楽園に」









その子を抱いて、歩き始めた

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