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#106 ページ6

玲於side

定期的にチェックするAの検索履歴

玲「っ、」

"好きとは"

どうしてこんなことを調べるんだ？

もしかして…誰か好きな人ができたのか？

俺は焦った。
Aが誰かに恋をした時には、

俺たちはどうなるのか…

他の奴らは、きっともうAを恋愛感情で好きだと自覚して、奪い合うだろう。

そうなったらきっと、
今以上に束縛は激しくなって、Aを求める回数も多くなって、

でも愛を知らないAは、それを愛だと勘違いして、全てを受け入れるだろう。

そしたらAは…

玲「…教えてやるべきか…？」

俺たちのAに対する愛は、愛じゃなく、
それ以上に狂った独占欲だと。

ただ、Aを独り占めしたい
自分だけのものにしたい。

そうだったと。

それを知ったら…Aは…？

俺は…俺は…

玲「…どうすればいいんだ…」

皆が幸せになる道は無いのか…

ｺﾝｺﾝｯ

扉を叩く音がした。

ドアを開くと、今にも消えそうなAが立ってた。

あの日、俺が言った言葉。
覚えてて来たのか？

玲「…はぁ…ここに来るのがどうゆう意味か、分かって来てんの？」

「…はい」

玲「…いいんだな」

「…私を…ｯ…愛してください…っ」

玲「っ、」

「これが…ちゃんと愛だと分かるように…っ！」

…彼女が…気づき始めてる

そう思った。

彼女は今、自分がただ愛されているのでは無いとゆうことに気づき始め、それを確信に変えたくないんだ。

玲「…おいで」

俺にしては珍しく、優しくAを部屋に引き入れた。

玲「…愛してるよ…」

優しく、優しく抱いた。

何度も何度もAは、愛してると言ってきた。

終わったあと、スヤスヤと眠るAの頬に手を伸ばす

玲「…まだ間に合う」

お前が、幸せな暮らしをしていけるように。

正しい場所で、正しい愛と共に生きていけるように。

せめて、これが
お前を愛してしまった俺にできること。

玲「…言うこと聞けよ…？
…俺の…俺だけの…奴隷ちゃん…ｯ」

込み上げてくるものをグッと飲み込んで、パソコンに手を伸ばす。

龍友くんから頼まれていたこと。

玲「…この子なら…」

俺はAを自由にすると決めた。

例えそれが、家族を壊すことになっても。
亜嵐くんを壊すことになっても。

_________自分を失うことになったとしても。