Story7th 《涙》 ページ7
【須藤side】
タッタッタッタッタ…
バンッ!
「バカやろー!お父さんもお母さんも、カメラマンもマネージャーも皆、大っ嫌いだー!……うわあぁぁん!…好きだった…好き…なのに…」
先羽は教室を出るなり走って屋上に出てスグ叫んだ。
コイツが今まで何を抱えてきたのか分からない俺でもどれだけ辛かったのかが分かる。
先羽は俺に気づかずにそっと呟いた。
「やっぱり…世界は嘘で廻ってるんだ…」
その時の先羽の後ろ姿はいつになく消えてしまいそうだった。
「そろそろ戻らなきゃ…え…!…須藤暁人…!?」
フルネームかよ…
「…一時限目サボれば?そんな顔で授業受ける気か?」
「なっんでアンタがここに…」
「別にお前は間違ってねぇと思うけど?泣きたい時に泣いて、叫びたい時に叫べばいい。」
「…何でアンタは私の心の中の全部を読み取っちゃうの?皆は気づかないのに…気づいてくれないのに…」
「だって俺、他の奴らみたいにバカじゃないし?」
「…ふふっ」
なんだ笑えるじゃねぇか
「笑ってた方がいいな」
「…え?」
「笑ってる方が可愛い。イジメたくなる。」
「え?イジメ?」
「泣いてる事バラされたくなきゃ今日から俺に服従しろ。」
「は?」
「分かったな?拒否ったらお仕置きな」
「…ドS」
「あ゛?なんか言ったか?」
「別に!」
おもしろくなりそうだな…
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作者名:まなきゅん | 作成日時:2017年6月25日 16時