Story5th 《モデル》 ページ5
「え、なにあれ!?」
「なんであんなに校門の前に人がいるんだ!?」
「皆、カメラ持ってっぞ!」
なんだろう?
今朝は騒がしいな
校門の前に人がいる…?
え、待って、もしかして…
「あ、Aちゃん!いたーーー!」
「なんでモデルやめちゃうの!?」
最悪だ
本当にツイてないんだ、私って…
「皆さん、しつこいですね。」
校門の前で騒がないでほしい
せっかく昨日あんなに頑張ったのに
「え、どういうこと!?Aちゃん!」
「ごめん、夏恋ちゃん。ちょっと黙ってて?」
スゴい人だかり…
これじゃ注目の的…
「モデル界の女王の先羽Aちゃんに辞めてもらっちゃ困るんだよ!頼むよ!」
「え!?モデル!?」
「先羽Aって夢前が!?」
「嘘だろ?俺ファンなんだけど!」
うるさい…
だったら何がいけないのよ…
「辞めた理由なんて簡単ですよ。私にモデルなんて向いてないから。」
これは何個目の『嘘』なんだろ
本当は違うのに
勝手に口から『嘘』がこぼれ落ちる
「そんなことないよ!Aちゃん!お願いだよ!君しかいないんだ!」
どうせそんなの『嘘』のくせに
「学校の時間も潰されるの嫌ですし…」
これも『嘘』
学校なんていらない
消えてしまえばいいのに
「それは大丈夫だよ!部活の時間は削っちゃうけど!」
…部活?
モデルをやり直せば須藤暁人との関わりが1つ消えるってこと?
上等だ
「いいですよ。そこまで言うなら。」
ウィッグもメイクも落としてやる
本当の私は先羽Aだから
「うわ!本物だ!」
「やべぇ生で見ると余計に綺麗!」
「サイン欲しい!」
やっぱりうるさい
嫌いだ
この雰囲気
他人と違うって比べられるこの感じ
1番嫌いだ
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作者名:まなきゅん | 作成日時:2017年6月25日 16時