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待てど暮らせど、一向に手を出してくる気配がない。

それどころか、悟くんもしかしてもう寝てるのでは?


悟くんに背を向けるように寝返りをうち、悟くんが寝ているなら私も寝るしかないと思い、目を瞑る。

だけど一向に眠気は訪れず、眠ろうとすればするほど目が冴えていく。


───一度起きて、水でも飲もう。

そう思って悟くんを起こさないようにゆっくりと起き上がり、ベッドから抜け出そうとしたのだが、その瞬間手首を掴まれた。


ハッとして振り向くと、青い目をばっちりと開けた悟くんと目があった。



「…どこいくの?」

水を飲みにいくだけなのに、何故か怒られているような気分になってしまい、言葉がうまく出てこなかった。


『えっと…。』


「眠れない?」


『いやっ、そう言うわけではなくて…ちょっと喉渇いたから、水飲んできても良いですか?』


「…僕も一緒に行こうか?」


『大丈夫ですよ、水飲んでくるだけなので。』



そう言うと、悟くんはゆっくりと私の手首を離した。

解放された私はスリッパをはき、寝室から出て廊下をペタペタと歩き、キッチンへと向かった。

真っ暗なキッチンの冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを取り出し、グラスに注いだ。

電気はつける気にならなかった。


喉なんて乾いてない、ただ自分の気持ちを落ち着かせたかっただけだ。

グラスに注いだ水を一口、口に含んだ。

冷蔵庫でよく冷やされた水が喉を通り、胃に収まっていくのが分かる。
同時に自分の心も冷静に、急激に冷たくなっていった。


───やっぱり、私じゃそういう気持ちも起きないかな。

悟くんからしたら、私なんてまだまだ子どもだもんね。

女性として見てもらえるようにはどうしたら良いんだろう。

色気とか、どうやったら出るんだろう。


パジャマの首元を掴んで、中を覗き込んだ。

真新しい淡いピンクの下着がチラリと見えて、数時間前まで浮かれていた自分のことを思い出した。



『意味、なかったな…。』


誰にも聞こえないくらい小さく呟いたつもりだったが、誰もいないキッチンでは十分に響いた。

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ユリ.(プロフ) - riyaさん» こんばんは!楽しみにお待ちいただいて、ありがとうございます(^^)実はまだ1行しか書いていないので、2話くらいかけたらパスワード外して公開しますね。もうしばらくお待ちください!! (2021年6月19日 23時) (レス) id: f91a1710c7 (このIDを非表示/違反報告)
riya(プロフ) - こんばんは。続編のパスワード教えて下さい。楽しみに待ってます (2021年6月19日 23時) (レス) id: 0599723b2d (このIDを非表示/違反報告)
ユリ.(プロフ) - あぷるさん» ありがとうございます!あぷるさんの心の支えの一部にでもなれたなら、とても光栄です!!そうなんです…切ない系の恋が大好きすぎて、何度もすれ違わせてしまいました。そして続編でも…すれ違う予定です。(笑)!優しいお言葉もありがとうございます☆ (2021年6月16日 21時) (レス) id: f91a1710c7 (このIDを非表示/違反報告)
あぷる - 完結本当におめでとうございます。最近の心の支えだったといっても過言ではないです!笑 すれ違いを重ねる恋がもどかしくって…完結と思うと寂しいですがまた新作などがありましたら飛んできます!!お疲れ様でした。いつか結婚式をユリさんが挙げれること祈っています (2021年6月15日 18時) (レス) id: 9ae6da1d4e (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - そうなんですか!楽しんでコメント読んでいただいて光栄でござりまする。(ほぼ素) (2021年6月15日 16時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユリ. | 作成日時:2021年5月6日 0時

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