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『お…おじゃまします…!』


「はい、いらっしゃい。スリッパはこれ履いてね。履かなくてもいいけど。」

脱いだ靴を揃えて、スリッパを履いた。

ただのスリッパかと思ったのに、今まで履いたどのスリッパよりも履き心地が良くてびっくりした。

五条先生が先を歩き、リビングへと続くドアを開ける。


そして広がるモデルルームのようなお洒落な空間は、まるで生活感がない。


きょろきょろと周りを見渡す私を見て、五条先生はクスリと笑った。



「生活感のない部屋だなと思ってるでしょ。」


『え、あ…何で分かったんですか?』


「なんとなく。A分かりやすいしね。あんまり家に帰ってこないんだよ。結構高専で寝泊まりしてる。」


『そうなんですか?』


「1人になりたい時なんかはここに帰ってくるけど。何せ僕、寂しがり屋だからさ。みんなでわいわいしたり、誰かと一緒の方が性格的に合ってるんだよね。だからAと住めると思って楽しみにしてたのに。A寮に住みたいとか言うし。」

そう言いながら五条先生は私を後ろから抱きしめる。
そのままうなじのあたりに顔を埋めてくるので、なんだかくすぐったい。


「あー、A良い匂い。なんか落ち着く。」


くんくんと私のうなじの匂いを嗅いでくるので、恥ずかしくなって離れようと暴れるが、五条先生の手は全く離れない。

『…五条先生、いきなり近いです。』


「えー、いいじゃん。今僕の家にAがいるっていう感動を味わってるんだから。それよりさ」

そう言うと五条先生は急に私のうなじから顔を離して、私をくるっと回転させる。
五条先生と向き合う形となり、優しく抱き寄せられたかと思ったら、すぐ目の前に五条先生の顔があった。


『だから近いです…。』

「近づけてるからね」


五条先生の吐息をすぐ間近に感じる。恥ずかしさに顔に熱が集まって熱いくらい。

「Aはいつまで僕のことを五条先生って呼ぶの?」


その言葉に心臓がどくん、と大きく脈立つ。


『だって、五条先生は五条先生なわけで…その…。』


ごにょごにょと濁そうとしたのだが、次の瞬間五条先生の人差し指が私の下唇に置かれる。


訳が分からなくて五条先生を見上げると、五条先生は悪戯っぽい表情で私を見下ろしていた。

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ユリ.(プロフ) - riyaさん» こんばんは!楽しみにお待ちいただいて、ありがとうございます(^^)実はまだ1行しか書いていないので、2話くらいかけたらパスワード外して公開しますね。もうしばらくお待ちください!! (2021年6月19日 23時) (レス) id: f91a1710c7 (このIDを非表示/違反報告)
riya(プロフ) - こんばんは。続編のパスワード教えて下さい。楽しみに待ってます (2021年6月19日 23時) (レス) id: 0599723b2d (このIDを非表示/違反報告)
ユリ.(プロフ) - あぷるさん» ありがとうございます!あぷるさんの心の支えの一部にでもなれたなら、とても光栄です!!そうなんです…切ない系の恋が大好きすぎて、何度もすれ違わせてしまいました。そして続編でも…すれ違う予定です。(笑)!優しいお言葉もありがとうございます☆ (2021年6月16日 21時) (レス) id: f91a1710c7 (このIDを非表示/違反報告)
あぷる - 完結本当におめでとうございます。最近の心の支えだったといっても過言ではないです!笑 すれ違いを重ねる恋がもどかしくって…完結と思うと寂しいですがまた新作などがありましたら飛んできます!!お疲れ様でした。いつか結婚式をユリさんが挙げれること祈っています (2021年6月15日 18時) (レス) id: 9ae6da1d4e (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - そうなんですか!楽しんでコメント読んでいただいて光栄でござりまする。(ほぼ素) (2021年6月15日 16時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユリ. | 作成日時:2021年5月6日 0時

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