この恋は期限付き4【五条悟】

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「ハイッ！今日は転校生を紹介しやす！テンション上げて！」

「Aさんだろ、そう言うのいらねぇんだよ。普通におかえり会でいいじゃねぇか。」

「しゃけ。」

「悟はシチュエーションを大事にしたいタイプなんだよな。」

「なんかこの登場の仕方に懐かしさを感じるのは僕だけ？」

「俺もこういう王道の登場に憧れあるー！」

「いいからさっさとAさん呼びなさいよ！いつまで廊下で待たせてんのよ！クソ教師！」

「……。」

五条先生の言葉に各々が反応する。

因みに上から真希ちゃん、狗巻くん、パンダくん、乙骨くん、虎杖くん、野薔薇ちゃんだ。
伏黒くんは呆れているのか無言だった。
廊下にいるから顔が見えないけど、伏黒くんが大体どんな顔をしているかは想像がつく。


「Aー、入ってきて良いよー。」

五条先生が名前を呼んでいる時点で、最早なんのサプライズでもない。
私は教室のドアを開けた。

その瞬間にパンパンと弾ける音がして思わず目を瞑った。

恐る恐る目を開けると、クラッカーを手にしたみんなが私を優しい目で見ていた。

黒板には

Aさんおかえりなさい！
そして誕生日おめでとう！！

とポップなデザインで描いてあった。

そして、虎杖くんがせーのっ！と声をあげると、

「「「「「「Aさん、おかえり！」」」」」」

「明太子！」


とみんな声を揃えて、最高の笑顔で言ってくれた。


嬉しくて、涙が込み上げてきてしまう。
でも泣きたくない。出来れば笑っていたい。

『みんな、ただいま！』


泣きながら笑顔を作ったから、きっと変な顔になっているだろうけど、少しでもみんなの気持ちに応えたかった。

よく見たら野薔薇ちゃんの目にも涙が浮かんでいる。



「ハイ、じゃあ改めて！転校生の五条Aちゃんでーす！イェーイ！」

テンション高めで言った五条先生の言葉に、さっきまでの和やかな雰囲気が一瞬で凍りついた。

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