2つ目のアプローチ 5 ページ16
少しだけ笑ってくれた恵くんにキュンとしながらも、嘘のない程度に説明した。
『ちょっと悩みがあってね…五条先生に聞いてもらって、アドバイスとかもらってるの。』
「悩み？呪術関連か？」
『あぁ〜、まぁうん。そんなとこかな？』
もうほぼ嘘になってしまったが、そのまま突き通した。
「まぁめんどくさいけど、呪術うんぬんの類いはやっぱあの人が1番だからな。いいんじゃねぇか？」
伏黒くんはなんとか納得してくれたらしい。
良かった、私は嘘をつくのがものすごく下手だから。
ちょうどそのタイミングで店員さんに名前を呼ばれたので、席へと移動する。
４人がけのソファー席で、私と伏黒くんは並んで座り、正面に補助監督が座った。
伏黒くんと向かい合って座りたい気持ちもあったが、心理学的には正面に座るよりも隣に座った方が仲良くなれるらしい。
正面に座って恵くんの顔をおかずにしながらご飯を食べたい気もするが、そこはぐっと我慢することにする。
メニュー表はちょうど2セットあったので、１セットは補助監督に、もう１セットは私と恵くんでシェアした。
メニュー表を見ている間は少し近づかないとメニューが見えにくい。
メニューを見ているとどれもこれも美味しそうに見えてしまうが、今日はオムライスの気分だったので心を決めた。
恵くんはまだ悩んでいるようで、メニューの端から端まで目を通している。
オムライスに決めたので、ぶっちゃけわたしにはもうメニューは必要ない。
だが、恵くんとの距離が近いというシチュエーションなのに自分から離れるという、そんな勿体無いことは出来ない。
メニューを見ているふりをして、恵くんを観察した。
睫毛が長い。定規で測りたい。
鼻がシュッとしてる。
あとそれから…
「オイ。」
メニューを見ていたはずの恵くんの目は、いつの間にか私を映していた。
「オマエ、さっきから何チラチラこっちみてんだよ。朝も思いっきりガン見してきたし。俺の顔になんかついてんのか？」
気づいてないとでも思ってんのか、と付け足すように言った恵くんは少し不愉快そうだった。
『…何もついてないよ。しいて言うなら、長いまつ毛がバサバサバサついてる。風起こせそうだなって。』
「起こせねーよ。俺の顔は見なくて良いから早くメニュー決めろ。」
『もう決めたよ？』
「ならもっと早く言え！」
そこまで言ったところで、プッと吹き出すような笑い声が聞こえた。
もちろん、私ではないし、恵くんでもない。
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ユリ.(プロフ) - ひなりーズさん» ジャジャジャーン！（笑）こちらにもいらっさいませ(^^)しばらく更新止まってたんですが、あっちがひと段落したのでぼちぼち書いてます♪ありがとうございます☆私もひなりーズさんの小説見つけちゃった☆またコメントしに行きますねっ！！ (2021年6月20日 15時) (
レス) id: f91a1710c7 (このIDを非表示/違反報告)
ひなりーズ - 呼ばれてないし！飛び出てもないけど！ジャジャジャジャーン！！ お久しぶりぶりです!私ですよ!私!←私私詐欺 オススメに出てきて、好きだなぁと思って作者さんの名前をみるとまさかのユリ.さんでビビりました。好きです!応援させてもらいます! (2021年6月20日 13時) (レス) id: 6820255b8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユリ． | 作成日時：2021年4月7日 9時
