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十二話(side you) ページ14

目の前に、白夜が居る。
当然だ。ここは白夜の家なんだから。

目の前に、青い髪の男が居る。
不自然だ。ここは白夜の家なんだから。

『は?』
藍「もうバレたのか。やっぱ詰めが甘いのは変わんないな」
『...藍月』
藍「ようA。こんなに間開けんのは久々かもな」
『帰って』
藍「嫌だ」
『帰ってよ!』
藍「お前に言うこと言うまでは、帰らねぇ」
『言うこと?俺は聞きたいことなんてない!』
藍「本当か?俺に望んでた言葉があるんじゃないのか?まぁ、聞きたくないって言っても言うけどな」
白「二人共一回落ち着きなよ。リビング行こ」
藍「...あぁ」
『分かった』


白「さて、じゃあ俺は買い出しに行ってこようかな」
『待って白夜!』
藍「頼んだ」
白「A。ちゃんと話さないと、伝わらないこともあるよ。すりっぷさんも、順序を考えて話さないと伝わんないからね」
藍「おう」
『待ってよ!俺!俺も行く!』
白「逃げないの」
『ッ...』
白「じゃ、ごゆっくり」

沈黙が辛い。
前まであんなに平気だったのに、今は同じ空間にいることが辛い。
藍月の顔が見られない。
面と向かって振られたわけじゃないんだから、普段通りにしてればいいはずなのに。
今の俺には、そんな余裕は、

藍「A」
『...なに』
藍「あの日、なんで急に帰ったんだ?」
『...電話、してて、忙しそうだったから』
藍「いつも勝手に上がって部屋まで来るだろ」
『気分』
藍「そうか。あぁそうだ。これ、返しとく」

これ、藍月の家の鍵。
そっか。あの時落として出てったんだ。

『要らない』
藍「なんで」
『元から、返しに行こうと思ってたんだ』
藍「なんで?」
『...俺、もう藍月と会いたくない』
藍「なんでそうなるんだよ」
『俺以外と、俺、以外と、付き合ってる藍月なんて見たくない!』

あぁ、ついに言っちゃった。
これでもう誤魔化しは効かない。
本当に、さようなら。

藍「なるほどな。お前以外と、か。確かに嫌だな。好きな奴が、目の前で違う男の話して楽しそうなのを見るのは」
『ッ...』
藍「俺も嫌だった」
『...え?』
藍「会うたびに違う男の話をして、振られた時だけ泊りに来て。振られた話しを聞く度に、俺にすればいいのにって何度も思った」

俺にすればって、それどういう

藍「俺なら悲しませない。俺ならお前のしたいことがしてやれる。俺なら、俺なら、俺ならって」
『あお、つき?』
藍「もう分かったろ。俺が好きなのは...お前だ。A」

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作者名:ストーリーテラー | 作成日時:2023年3月27日 22時

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