いつか見た夢を。ー ４ ー【A3!】

＊ ページ20

『冗談じゃないわ！
何で花澄さんがこんな弱小劇団なんかに！！』



花澄さんの取り巻きの子達がそう反論してくる。
そして先輩はオロオロしていた。



い『な、何で私たちなの？
それならAちゃんに謝る方がいいんじゃーー』


「それも条件の内に入っていました。
花澄さんはそれを承諾したんです。
約束は守ってもらいます。

それに…私は嫌なんです。」


い『嫌？』


「劇場をあんなめちゃくちゃにしたのに
私に謝って許してもらおうと考えているのが…

まあ、事の発端は私ですけどね…」


花『…』


「花澄さんーー」



私が言おうとしたら
花澄さんは私の方へと歩いてきて通り過ぎた。

そして後ろにいた、いづみ先輩の方へ行き
花澄さんは頭を下げた。

そして上げて、言った。



花『あなた達には…悪い事をしたわね。
後でお金を用意するわ。』



そう言うと花澄さんはいづみさんに背を向け
こちらに歩いてきて私の方に来た。



花『これで勝ったなんて思わないことよ。
私はいつでもあなたを狙っていることも
忘れないでね』


「もう戻りません。ここが私の居場所です。」


花『その強気はいつまで続くかしらね』



そう言うと私の横を通り
舞台から花澄さんは消えた。



左『あいつ、言うようになったじゃねえか』


太『カッコよかったっス…！』


万『へえ、やるなあ…』


十『摂津、女にまで喧嘩吹っ掛けんなよ』


万『んなこと、100も承知だ！！』


臣『あはは。でも強くなったな、助監督も』



い『Aちゃん…ありがとう！
とてもカッコよかったーー』


「いづみ先輩」


い『ん？』


「げ、げんか…い…」



私はそう言うと意識を手放した。



その後「衣装を汚す気か！」と幸くんに怒られたり

「ギリギリまで我慢するな！だいたいなーーうんたらかんたらーーあと、どうたらこうたらーー」と
左京さんに

そして…



真『まだ俺、ハグもしたことないのに…助監督…』
＋真澄くんの恨み言



と３人による３時間説教コースにご案内されたのは
１時間後の事だった。

第３５話 打ち上げ→←＊

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