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ページ18

やっぱりあなたを諦めきれない私がいるの。
悲しそうな表情、声。
それだけで許してしまいそうになるの。
もう、自分がどうすればいいのかわかんない。
こんなのって、残酷過ぎるよ、ねぇ...
「じゃあ、伝えたかったこと伝え終わったので帰るよ。さよなら。」

“待って”という言葉を発したいけど喉に詰まって言えない。
脳が発する事を拒んでいるように。

私は偽だった元彼の背中が見えなくなっても公園に留まっていた。
帰る気が起きなくて。
どうせ帰っても両親が出張でいないので一人なのだが外にいたかった。
街灯の近くにあるブランコにのってボーッとしていた。

「お?どうしたの、いい子は帰る時間じゃないか。」
何、このおっさん。
危ない香りする...
帰ろ。
『もう帰るんで。』
「まぁまぁ、そう言わずに。」
男性の力に勝てるわけがなくおじさんの胸の中に埋められる。
「泣いてるじゃないか、おじさんが慰めてあげようか?」
『大丈夫なんで離してくださっ!?...っく...』
一瞬の事だから理解が追いつけなかったけど体の痛みでわかる、腹を殴られた。
『い、たぁっ...』
「優しくしてもらってるのになんだその態度は、あぁん?」
『きゃあっ!』
抱いていた腕で強く掴んで私を地面へと投げつけた。
そちらこそ優しくしている態度ではない。
今なら逃げる余裕があるのだが今までのダメージが多く、動く事ができない。
「最近してなかったんだよなぁ。若い娘で満たすのもいいか?」
だんだん近付いてくる
あぁ、どうしようもなくなった。
目を瞑り覚悟した瞬間、心のどこかで少し期待していた声が聞こえた。
「彼女を離せ!」
「なんだ、お前は。邪魔をするな。」
『なんで、帰ったんじゃないの...白原先輩。』
「叫び声が聞こえたし、好きな人を守りたいし。」
「とにかく。この子に手を出さないでください。警察呼びますよ?」
「っ...」
嫌そうな顔をしておっさんは去って行った。
「ごめん、女の子を暗闇の中置いていくのは駄目だよね。ごめん、ごめん...」
『白原先輩、さっきから謝ってばかりで私が申し訳なってきます。私も悪いです、ちゃんと自分を守らなければいけないのに...すいません。』
「嫌なことがあった事の後で悪いけど、家まで送るよ。」

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ぷー - 短編集いいですね!面白いです!!!!短編集いつか私もつくりたあなぁ!できればまた短編集作ってください!お願いします! (2018年2月16日 16時) (レス) id: bb44fd0790 (このIDを非表示/違反報告)
dalme(プロフ) - しろっ。さん» ありがとうございます!!更新できる時にしますね! (2017年10月29日 9時) (レス) id: eb47d049a9 (このIDを非表示/違反報告)
しろっ。(プロフ) - この作品、すごく面白いですっ!!更新を楽しみにしています!!気が向いたらまた更新してくださいねっ(^^♪ (2017年9月29日 18時) (レス) id: 1ad7b176b8 (このIDを非表示/違反報告)
dalme(プロフ) - ありがとうございますー!頑張りますのでこれからも応援よろしくお願いします(*'ω'*) (2017年8月26日 3時) (レス) id: eb47d049a9 (このIDを非表示/違反報告)
水色翡翠イルミィ - 凄く面白いです!!応援してます!更新頑張ってください(* ´ ▽ ` *)ノ (2017年8月26日 3時) (レス) id: 9f9c6a9ecc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琴乃 | 作者ホームページ:ないよー  
作成日時:2017年5月21日 16時

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