▼ ページ17
私は白服さん、いや、白原先輩と別れてから誰もいない家へ帰って自分の部屋に籠もった。
“Aちゃんのこと、遊びで付き合ってた”
思い出すだけで苦しくなる。
ピロリン
LIMEの音が鳴ったのでスマホをみると[白服さん]と書いてあった。
何、今更言い訳?
と心の隅で思いながらもLIMEを開き、画面に映された言葉を2度見した。
白服さんさっき言えなかったことを言いたいです。よければ○○公園まで来てくれませんか?
さっき言えなかったこと...?
やっぱ言い訳?いや、そんなはずない。
だって白ふk...白原先輩だよ?
〈すぐ行きます〉その言葉を打ってハンカチとスマホを持って目的の場所へと向かう。
「あ、Aちゃん...」
『なんですか、さっき言えなかったことって。』
少し急かすように、強く言ってしまっただろうか。
しかし白原先輩は揺らぐことなく私の目を見つめる。
「言い訳に聞こえるかもしれないけど、罰ゲームで後輩と付き合うってやつで付き合ったのは事実、ごめんなさい。」
罰ゲーム。所詮そんなもの。知ってたつもりだから別にそんなダメージはない。
「でもね、カップルごっこしてくうちに、Aちゃんの事本当に好きになっていて。今では、付き合ってよかったって思えるぐらい。」
『...今、そんな言い訳を聞いたって信じられないです。』
「わかってる、わかってるから、もう一度やり直させてくれませんか...?」
白原先輩のことはまだ好き。
でも遊びで付き合ってたっていうのは嫌だしその言葉も嘘と思ってしまう。
考えていると何故か私の口は開いていた。
『い、やです。』
...は?
いやいや、なんで私そんな事言ってんの。
意味分かんない、自分ふざけんな。
「やっぱそうか、そうだよね、真実を知ってから信じるのなんて難しいよね。」
やだ、そんな酷い言葉言わないで。
すっかり暗くなった空に反応してついた街灯が白原先輩の顔を照らして目からキラリとした何かが溢れる。
いや、やめてよ。
「ごめん、ごめんね。俺が甘えてただけなんだよね。ごめんなさい、矢内さん。」
そんな名前で呼ばないで、そんなぐしゃぐしゃになった綺麗な顔で私を見つめないで、
28人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぷー - 短編集いいですね!面白いです!!!!短編集いつか私もつくりたあなぁ!できればまた短編集作ってください!お願いします! (2018年2月16日 16時) (レス) id: bb44fd0790 (このIDを非表示/違反報告)
dalme(プロフ) - しろっ。さん» ありがとうございます!!更新できる時にしますね! (2017年10月29日 9時) (レス) id: eb47d049a9 (このIDを非表示/違反報告)
しろっ。(プロフ) - この作品、すごく面白いですっ!!更新を楽しみにしています!!気が向いたらまた更新してくださいねっ(^^♪ (2017年9月29日 18時) (レス) id: 1ad7b176b8 (このIDを非表示/違反報告)
dalme(プロフ) - ありがとうございますー!頑張りますのでこれからも応援よろしくお願いします(*'ω'*) (2017年8月26日 3時) (レス) id: eb47d049a9 (このIDを非表示/違反報告)
水色翡翠イルミィ - 凄く面白いです!!応援してます!更新頑張ってください(* ´ ▽ ` *)ノ (2017年8月26日 3時) (レス) id: 9f9c6a9ecc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ