これは奇跡と呼ぶものか (ページ28)

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朝ページ28

Aside

朝、目が覚めた。時間がわからないので正直朝と言って良いのかわからない。
ただ、覚えていることは山田さんと飲みに行ってからの記憶が途中で途切れている。

A「山田さんだったら山田さんで大変だし、違う人だったら違う人でやばい・・・・。」

しかし、あたりを見回すと全く知らない間取り。
部屋が大きいためホテルだと推測する。

相当焦っていたのか、自分のお腹に巻き付く腕に今気づいた。

最悪の状況を予想しながら、おそるおそる振り向く。

A「山田さんだ・・・・。」

良かったなんて思っている自分がいると言うことに疑問が出ないほどほっとした。
山田さん以外ならどうしようなんて思った。
とりあえず抜けだそうと思い腕をどかそうと試みる。

A「男の人、しかも野球選手の腕・・・・。重い。」

もぞもぞしていると山田さんにも伝わったのか、少し動き始める。
起きてしまったかと思い少し離れる。起きてはいなかったが、私が離れたのを察知したのか
そのがっしりした腕で私を抱き寄せた。

A「え・・・・。山田さん。ちょっと・・・。」

私の声は届かず、温かい腕の中で二度寝をしてしまった。