第23話 ページ24
愛叶side
愛叶「おはよう…」
昨日のこともあり、私は疲れきっていたのか起きたのは昼の3時を、回ってからだった。
雅貴「あ、おはよう!まだ寝ててもよかったのに、大丈夫?」
愛叶「うん、平気…ご飯は…済ませたみたいだね、じゃあ私洗濯してくる」
そう言って洗面所に向かえば、広斗が洗濯物を洗濯カゴに移しているところだった。
広斗「はよ。風呂?」
愛叶「んーん。洗濯物干そうかなって」
広斗「あ?傷口開いたらどーすんだよ。」
そう言うと広斗はホイホイと洗濯物を持ち上げて私をあしらった。
愛叶「…私何もすることない。つまんない!」
リビングでプリンを食べながらテレビを見る。
ふとテレビの脇に飾られた写真立てが気になって、私は初めてそれをマジマジとみた。広斗と雅貴さん、それから…この人…
愛叶「この…人…」
雅貴「なんか面白いもんでも見つけた?」
雅貴さんが私がマジマジと見るそれを指さしながら私に問いかけた。
愛叶「あ、勝手にみてごめんなさい…」
雅貴「なーんで謝んの?飾ってたら目に付くし悪いことしたわけじゃないんだから。」
愛叶「これお兄さん?」
雅貴「そーだよ?よく分かったね」
愛叶「私…この人知ってる」
雅貴「え…?」
愛叶「…私この人の事知ってるよ」
雅貴「どこかで見かけた?」
雅貴さんの口調はとても柔らかいものだったけど、ニコニコしていた表情は一変して真剣な顔へと変化した。
愛叶「えっと…」
どこだっけ…でも知ってる。
広斗「何話してんだよ」
雅貴「いや、愛叶ちゃんが兄貴のこと知ってるって…」
広斗「どこで…!!どこで見かけた!」
広斗は私の方を思いっきり掴み、何度も同じことを聞いた。
愛叶「いっ…!!」
肩の傷口に力強く触れられ、私は反射的に声を上げてしまった。
雅貴「おい、広斗!」
広斗「悪い…」
雅貴さんの静止で我に返ったように、広斗は私から離れた。
愛叶「あ、あははは。大丈夫…。ごめん、ちょっと起きてたら疲れちゃった。寝るね」
私は思い出せない自分への苛立ちと、何かに対する焦燥感からいてもたってもいられず自分の部屋へと向かった。
広斗「おい、愛叶…」
愛叶「ごめん、ちょっと1人にさせて。ごめんね、思い出せなくて」
私はそれだけ言うと、部屋の扉を閉めた
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クロ - 気になる終わり方をしているので凄く気になるんですよねー (2019年10月27日 8時) (レス) id: 92986f90db (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 1つの小説どれか完結まで書いて欲しいですね!どれも中途半端だと思います! (2019年10月26日 6時) (レス) id: 92986f90db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:繭 | 作成日時:2019年10月13日 3時