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第21話 ページ22

愛叶side

愛叶「…ぅあ…さ…むい…」

お腹まで来た水位に体温を奪われ、目を開けてるのがやっとだった。さっきまではララがいてくれたから意識を保てたが今はひとりだ。

愛叶「ひ…と…」

広斗に会いたい。
いつもみたいに大丈夫だと言って欲しい。
頑張ったと言って抱きしめて欲しい。

愛叶「も…むり…はや…く…」

助けて広斗。私ここだよ。
幸い体温が下がったせいで、肩から流れていた血は多少水を濁らせたが、今はピタリとどまっている。

ふと、お姉ちゃんの姿が頭に浮かんだ。

叶女「愛叶、ごめんねいつも任せちゃって」

愛叶「平気だよ」

お姉ちゃんは水商売をしていたこともあって家にいることは少なく、家事は私が担当していた。

叶女「最近は喧嘩しないのね」

愛叶「女の子らしくなろうと思って…お母さんによく言われてたから」

お父さんもお母さんも亡くなって、私は2人が生前言っていたことを守るようになった。

叶女「愛叶は可愛いのになんで彼氏出来ないのか、お姉ちゃん謎だわ」

愛叶「えー…だって別に好きな人もいないし」

叶女「まぁいつか本当に好きな人が出来たら分かるわよ」

愛叶「なに?お姉ちゃん忘れられない人でもいるの?」

叶女「んー…まだ秘密」

お姉ちゃん。私ね好きな人が出来たの。
不器用ででも優しくて、すごく強いんだよ。

愛叶「おね…ちゃ…」

そう言うと、窓ガラスを誰かがどんどんと叩いた。

愛叶「ララ…?」

ララ「愛叶もう少し待って!すぐ助けるから!!」

愛叶「ララ…だ、じょぶ…まだ…わ、らえ…」

そうするとけたたましい音と共に扉が開いた

広斗「愛叶!!!!」

雅貴「愛叶ちゃん!!待ってて、今そのロープ解くから」

愛叶「ひろ…と…まさ…きさ」

ロープが解け体ががくんと崩れ落ちた。

ぎゅ

愛叶「ひろ…と…」

広斗「悪い。遅れた…!」

愛叶「ひろ…とに、会いたかった…。」

ララ「愛叶!!ごめんね…わたし!!」

愛叶「ララは…?怪我、ない?」

そう言うと広斗は私を抱きしめる力を強くした。

広斗「何してんだよ…!!全部こいつから聞いたぞ…お前1歩間違えば死んでたんだぞ!!」

泣きながら怒る広斗の頬に触れる。

愛叶「だって…っ。し…んじてた…から。2人が…来てけれるって…」

雅貴「広斗!これ愛叶ちゃんに着せておけ、体温がこれ以上下がらないようにしてやれ。それから、君、途中まで送るよ」

雅貴は愛叶の頭を撫でると、ララを連れて行った。

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クロ - 気になる終わり方をしているので凄く気になるんですよねー (2019年10月27日 8時) (レス) id: 92986f90db (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 1つの小説どれか完結まで書いて欲しいですね!どれも中途半端だと思います! (2019年10月26日 6時) (レス) id: 92986f90db (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年10月13日 3時

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