第16話 ページ17
広斗が、どこかに電話をしている。
私はただ呆然と立ったままRUDEBOYSの面々が話している内容を聞いていた。
広斗「目覚めたら呼んでくれ。行くぞ愛叶」
愛叶「あ、うん」
広斗に続いて外に出れば、声をかけられた。
後ろを振り向くとそこには、スモーキーさんの妹だと言う女の子がたっている。
広斗とその子はなにやら話し込んでいたけれど、私はただその話に耳を片付けながら寒空の下でただただ空を見上げていた。
広斗「めんどくせぇ兄貴だな」
ララ「血は繋がってないけどね。捨てられた日が同じだっただけ。」
その言葉でふと我に返った。
ちは繋がってなくても家族か…。この子もお兄ちゃんのこと心配なのに、思いは届かないものなのかな。
広斗はその言葉に何も言わずに背を向けた。
愛叶「ねぇ、待って!」
彼女に近づき話そうとすると、どこからか車の音がした。
愛叶「え?」
次の瞬間
ララ「きゃー!」
目の前でララが車に引きずり込まれる。
車から降りてきた男が、私を来る前と押し込めた。
広斗「愛叶!!」
愛叶「離して!!広斗!!広斗!!」
扉が閉められ、広斗が車を追いかけてくる。
愛叶「広斗!おい!離せよ!その子に触んな!」
広斗は必ず助けに来てくれる。
私は、今私がやらなきゃ行けないことをしなくちゃ。
愛叶「わかった。大人しくついていく。だから、その子に触らないでください。全部私が言うこと聞くから。」
そう言えば、奴らは狭い車の中でその子を私へと投げた。
愛叶「大丈夫?落ち着いて、絶対に広斗やあなたの家族が来てくれる。」
ララ「な、んでそこまで…」
愛叶「私の名前は愛叶。あなたは?」
ララ「…ララ」
愛叶「じゃあ、ララ。もしこの先何があってもあなたは必ず逃げて。隙があればすぐに。」
ララ「愛叶は?愛叶はどうするの?」
愛叶「私は大丈夫!こう見えて喧嘩も強いし!」
ララ「でも…!」
愛叶「私にもね、お姉ちゃんがいたの。沢山伝えたいこともあったし、まだまだ一緒にしたいこともあった。でもね、もうそれが出来ないの。」
ララ「…それって」
愛叶「だから、あなたには同じ後悔して欲しくない。あなたたち兄弟には」
そう言って彼女を抱き締めれば、彼女は泣きながら私を抱きしめ返した。
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クロ - 気になる終わり方をしているので凄く気になるんですよねー (2019年10月27日 8時) (レス) id: 92986f90db (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 1つの小説どれか完結まで書いて欲しいですね!どれも中途半端だと思います! (2019年10月26日 6時) (レス) id: 92986f90db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:繭 | 作成日時:2019年10月13日 3時