第11話 ページ12
愛叶side
愛叶｢ん…｣
目が覚めると自分の部屋にいて、でも体はまだ熱くて急に誰もいないことに不安を覚えた。
愛叶｢広斗…雅貴さん…どこ…？｣
掠れた声で名前を呼ぶけれど近くにはいない。
2人とも出かけちゃったのかな…
そう思っていれば、部屋のドアがガチャりと開いた。
広斗｢悪ぃ、起こした？｣
愛叶｢…どっか行っちゃったのかと思った。｣
広斗｢いや、キッチン行って水とってきた。体調は？｣
愛叶｢大丈夫だよ。ごめん、2人とも用事あったんでしょ？｣
広斗｢あ？あぁ…そっちは別に絶対今日じゃねーといけないわけじゃねーから。ほら水｣
愛叶｢ありがとう｣
広斗から水を受け取って飲めば、冷たさが身体中を巡るような感覚に陥った。
広斗｢なんか食えそう？｣
愛叶｢あ、うん｣
広斗｢今雅貴が、愛叶ちゃんの為に愛情たっぷり卵粥作ってあげる！とか言ってはしゃいでたわ｣
愛叶｢え、食べたいかも。お腹すいてきちゃった｣
2人に迷惑をかけてしまった。
お姉ちゃんのことも調べてくれていて、情報屋さんにも色々聞いて回ってくれているのに、こんな時に
広斗｢おい｣
愛叶｢え？…あごめん。何？｣
広斗｢お前の体調良くなったら、お前も一緒に来るかって聞いてんの｣
愛叶｢え？どこに？｣
広斗｢姉ちゃんのこと知りてんだろ？｣
愛叶｢うん｣
広斗｢着いてくる？｣
愛叶｢いいの？邪魔にならない？｣
広斗｢あぁ｣
広斗はそう返事をすると私の頭に手を乗せた。
広斗｢1人に置いてって、寂しい気持ち溜め込ませる方がよっぽど嫌だろ｣
愛叶｢？｣
広斗｢寂しい時は寂しいって言えばいいし、辛い時は辛いって言えよ。雅貴も心配してた｣
愛叶｢…うん｣
広斗｢大丈夫。｣
そう言って広斗は私の頭に乗せた手をトントンとしてくれた。
広斗｢飯できたら起こすから少し寝てろ｣
愛叶｢広斗、居てくれる？｣
広斗｢あ？｣
愛叶｢ありがとう｣
当たり前だろと言わんばかりの顔に少し笑いそうになってしまった。
誰かがそばにいてくれる。それは私にとって、これほどまでにすごい力になるのか、そう思った
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クロ - 気になる終わり方をしているので凄く気になるんですよねー (2019年10月27日 8時) (
レス) id: 92986f90db (このIDを非表示/違反報告)
クロ - １つの小説どれか完結まで書いて欲しいですね！どれも中途半端だと思います！ (2019年10月26日 6時) (レス) id: 92986f90db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：繭 | 作成日時：2019年10月13日 3時
