第10話 ページ11
愛叶side
愛叶「どこ行くの?」
雅貴「兄貴の情報と愛叶ちゃんのお姉さんの情報が一気に入ってさ」
愛叶「私も行く。」
広斗「は?ダメに決まってんだろ」
愛叶「やだ!!行く!!」
雅貴「え、なになに?愛叶ちゃん今日かまってちゃんでかわいい!!よし、広斗お前一人で行ってこい!」
なんか頭がぽわぽわする
広斗「…おい、愛叶お前どうした?」
愛叶「広斗…行っちゃうの?」
雅貴「え?」
広斗「は?」
なんか体が熱くて
愛叶「ひとりは…いや!!」
広斗「おい、お前まさか…」
ぎゅっ
雅貴「え、ちょ、えぇえええええええ!?」
愛叶「広斗つめたくてきもち…」
広斗「おい、愛叶!?」
がくんっ
雅貴side
雅貴「愛叶ちゃん!?」
広斗「おい、愛叶!」
愛叶ちゃんは急に広斗に抱きついたのかと思えば、崩れ落ちた。
雅貴「熱いな。昨日の夜も咳き込んでたし、風邪ひいてたんだ。広斗、そのまま愛叶ちゃんのこと部屋に運んで。」
広斗「おう」
俺は冷蔵庫にあったミネラルウォーターと念の時のための救急セットから風邪薬を取りだした。
雅貴「冷えピタは無いからとりあえずタオル濡らすしかねーな。」
俺は諸々をトレーに乗せ、愛叶ちゃんの部屋へと運んだ。
広斗「おい、雅貴どーする」
広斗が俺から受けとったタオルを愛叶ちゃんのおでこに乗せながら尋ねてきた。どうとは多分今日のことだ。
雅貴「とりあえず、今日は辞めておこう。この状態で1人にするのも心配だし、それにまだ確証のない情報だ。」
広斗「…わかった。」
愛叶「…ね、ちゃ…」
広斗「…愛叶?」
愛叶「…おね、ちゃ…ひと…りにしな…で…」
お姉さんの夢でも見てるのか、愛叶ちゃんの目から涙が流れている。
広斗は彼女の涙を拭うと、ベッドの脇に座り頭を撫でた。
広斗「どこにも行かねぇから…」
知っていた。初めて彼女を見た時の広斗の目が見開かれて、彼女の姿を逃さないことに。気づいていた。
雅貴「広斗。」
広斗「あ?」
雅貴「絶対に守ってやれよ」
広斗「おう」
確かに愛叶ちゃんは美人であるけれど、それ以上に広斗のことを釘付けにする何かを持っているのだとおもう。
雅貴「妹ができたらこんななのかねぇ…」
弱くても自分の心を持ち、真っ直ぐである彼女を俺もいつしか家族として守りたいと思った。
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クロ - 気になる終わり方をしているので凄く気になるんですよねー (2019年10月27日 8時) (レス) id: 92986f90db (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 1つの小説どれか完結まで書いて欲しいですね!どれも中途半端だと思います! (2019年10月26日 6時) (レス) id: 92986f90db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:繭 | 作成日時:2019年10月13日 3時