ごめんなさい12 ページ13
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黙々と作る内に、大体終わっていた。
「...ねぇ、宇野。」
突然、急に赤葦が私の名前を呼んだ。
その優しい声が懐しく、つい見とれてしまった。
「......何。」
怖い。
実栗を守らなければならないのに、気を許してしまいそうで。
____いや違う。
あの赤葦に対する感情を知りたくないだけだ。
「...今更って感じするんだけどさ...」
何かを期待してしまう自分がいる。
また喋れてる、って嬉しがってる自分がいる。
*
「...篠原さん、元気にしてる?」
頭を何かで殴られたような感覚がズシリときた。
____なんだ、やっぱり、実栗なんだね。
少しでも有り得ない妄想をした自分が馬鹿馬鹿しい。
「____...そんなの直接本人に聞けばいいじゃん。
もうこれ以上、実栗を苦しめないで。」
違う。
本当は、本当はッ...。
「...そっか。」
こんなこと言いたい訳じゃないんだ。
赤葦が体育館に戻っていく、その大きな背中が恋しかった。
「なんでッ...別れちゃうのさッ...」
誰もいない外で、ぽつりと呟いたその声は
風と共に消えていった。
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腐乱(プロフ) - 面白いです!!続き楽しみにしてます( ˇωˇ ) (2018年5月30日 23時) (レス) id: 3c3c185c2e (このIDを非表示/違反報告)
夢花 ゆめいろ星(スター)の夢花(仮) - あー、やっぱりそーゆー感じか。 (2018年4月5日 11時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - すごく面白いです!更新楽しみにしています! (2017年7月5日 22時) (レス) id: 42d3879fcb (このIDを非表示/違反報告)
みたらし柚花。(プロフ) - ありがとうございます...!\(^o^)/頑張ります!!あ (2017年5月27日 16時) (レス) id: 13b3ac981f (このIDを非表示/違反報告)
絵里(プロフ) - とってもおもしろかったです!更新がんばってください( ´艸`) (2017年5月27日 11時) (レス) id: 70bd25ffca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みたらし柚花。 | 作成日時:2017年5月12日 20時