届かない想い【龍宮寺堅】 (ページ7)

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マイキー「なぁ…A…A？」

マイキー「タケミっち…」

タケミチ「はい、」

マイキー「Aにオレの上着掛けてやってくれ」

タケミチ「えっ？」

マイキー「Aが…」

マイキー「なんか…冷てぇんだ…」

タケミチ「マイキーくん…っ」

マイキー「オレの夢は…Aが幸せになることだったんだ。我慢ばっかりさせちまったから、

マイキー「自分の気持ち隠して、相手の気持ちを最優先するような奴なんだ、でもそんなAが…」

マイキー「オレは…オレらは大好きだった」

マイキー「いつかさ、Aが結婚してガキも産んで…それでオレらはずっとつるんでて…」

マイキー「Aんちで夜中までどんちゃん騒ぎして、赤ちゃんが起きたってエマとAに怒られるんだ…」

チッチッチッと無機質な時計の音だけが響く

その小さな部屋には綺麗な顔をして眠っている水野 Aと龍宮寺堅の姿があった

ドラケン「なんだよ？コレ」

一人の少女の死はまだ中学生である彼らには重かった。

マイキー「…」

ドラケン「マイキー、ちょっとツラ貸せ」

タケミチ「ドラケンくん…」

マイキー「…」

ドラケン「オマエがいてなんでこうなる？」

マイキー「…」

ドラケン「オイ、マイキー！何やってんだテメェはよ！！」

マイキー「…」

タケミチ「オレのせいです！！俺が1番近くに居たのに守れなかったんです！マイキーくんのせいじゃない！」

ドラケン「皆を守るためにトーマンを創ったんじゃねぇのかよ！！」

ドラケン「ぱーちん捕まっちまったじゃねぇかよ！」

ドラケン「場地は死んじまった！」

ドラケン「一虎も逮捕された」

ドラケン「Aまで！！」

ドラケン「A…までっ、」

エマ「もうやめてよ!!!!」

エマ「Aは…そんなの望んでないっ…」

静かな外には泣き声だけが響いた。

水野 Aの死はトーマンメンバーの心にぽっかり大きな穴を開けたまま過ぎてった。

『泣かないで、皆。』

そう呟く声は…想いは誰にも届かなかった。