☆ ページ47
北「ずっと、ずっと、Aのこと待ってた。」
『……？』
北「会いたくて、寂しくって。
いつか会えるって信じてたけど、約束しちょったわけでもないし。
正直、めっちゃつらかった。」
思い浮かべるのは、
これまで会えなかった約８年という、長い時間。
私たちは好きで離れ離れになったわけじゃない。
それでも、幼く何も世の中のことを知らなかった私たちには、
どうすることもできない
成すすべのない運命だけが広がっていた。
母の再婚を止めることも、
北ちゃんに自力で会いにくることも。
当時の私には何もできなかった。
北「他の女の子に告白されても、美海に何回も告白されても、
もしかしたら明日。
Aが帰ってくるかもしれんって思ったら付き合うなんてあり得ん話やった。
それでも、美海はそんな俺が好きやって言ってくれて……。」
知ってる。
壱馬が前、教えてくれたもん。
北「もうこれ以上、どこにおるかも、生きてるかも。
帰ってくるかもわからん幼なじみのことは忘れて、
ずっと思い続けてくれた美海を大切にしようって思った。
だから、俺から美海に付き合ってって言った。」
『うん。』
北「でも、Aはちゃんと帰ってきた。」
北ちゃんの横顔から目が離せない。
北「最初は、美海を大切にしようって思った。
思ったと！
でも、俺は……。」
目が、合う。
北ちゃんの瞳には涙がうっすらたまっている。
北「Aが好きなんやって、思い知らされた。
美海を大事にしよう、好きになろうって思えば思うほど、
あー、やっぱり、俺はAのことが大好きなんだって。」
『うん……。』
北ちゃんが膝の上に置いていた手に自分の手を重ねる。
重なったぬくもりに、１滴だけ涙が落ちた。
北「やっぱ、好きやわ……。Aんこと。」
『北、ちゃ、ん……。』
ずっと欲しかった言葉、想い。
北ちゃんに想われたいって、ずっと願ってた。
『私も、北ちゃんのこと、好きやよ。
小さい頃から、ずっと……。』
繋がった思いに涙が止まらない。
止められない。
北「泣き虫。」
『北ちゃんもやろー？！』
北「うん…。」
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まいぽん(プロフ) - めっちゃ感動して号泣です！めっちゃ面白かったです！ (2020年3月12日 1時) (
レス) id: 0b1b1da15f (このIDを非表示/違反報告)
ほくとすきぴ - 逆に続きがきになります。爆笑今日１日で全部読みました笑いちから！笑 (2019年8月15日 22時) (レス) id: cb30df2db6 (このIDを非表示/違反報告)
ほくとすきぴ - 星川ですよよ笑笑 (2019年8月15日 14時) (レス) id: cb30df2db6 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん(プロフ) - ゆめゆめ。さん» ありがとうございます！！！！！！！楽しみにしてますね！ (2019年8月7日 9時) (レス) id: 7a1492e132 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめゆめ。(プロフ) - にんじんさん» お話作ってみました！１話しか更新していませんが、健太mainなので是非見てみてください！ (2019年8月7日 9時) (レス) id: 17630666f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆめゆめ。 | 作成日時：2019年4月9日 19時
