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『いってきます』
伯「あいよー!」
朝からやたらテンションが高い伯父さんから買ってもらったローファーを履いて、
学校に向けて出発。
田んぼのあぜ道を歩いた。
「自分のクラスを確認してから教室に入って下さーい!」
学校についたら、これから先輩といわなければならない人がそう叫んでた。
桜がいい感じに散っていて入学式のムードを演出してる。
浮かれている同級生たちの声。
その中で、私1人だけが誰とも話さずにいる。
私のクラス…2組か。
大きく張り出されている紙を見て、クラスを確認。
はよ、教室行こ。
そう思って、方向転換した時だった。
バンっ!!
『あ、ごめんなさい』
?「あ、すんません…って、、あ。」
『……へ?』
私の肩が誰かに当たってしまったから謝ったら……謝った相手は。
?「おー、Aじゃん!
おはよ。」
『お、おはよ。壱馬。』
壱馬だった。
なんとなく北ちゃんだったらいいなって思った自分を殴りたい。うん。
ジト目で彼を見てから昇降口へ向かう。
自分の名前が書かれた靴箱にローファーを入れて、上履きを履き替えていた私の隣に壱馬が並ぶ。
…もしかして、同じクラスなんかな?
壱「なぁー、元気?」
『元気』
壱「嘘、絶対元気じゃないやろ?」
『そうやって思うんやったら聞かんでよ』
壱馬を一瞬だけ見て早歩きをした。
それでも教室を目指して歩く私に、何でもないような顔してついてくる壱馬。
早歩きを止めたら、壱馬もゆっくりペースを遅くする。
もう、なんやと?
イライラして立ち止まって壱馬を睨む。
そしたら、「ん?」って言ってのんきな声を出すこの男にイラっときた。
あーー、もう、なんやと、ちょげイラつくっちゃけん!
『なんでついてくると?』
壱「そんなん、同じクラスやかいに決まってるやん」
意味不明や。
別に同じクラスやかいて一緒に歩くかー?
リア充でもあるまいし。
ましてや、、、
友達でもないのに。
無駄に顔、整ってっから目立つし。
一緒に歩くの嫌なんやけど。
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作者名:ゆめゆめ。 | 作成日時:2018年10月14日 10時