【文スト】急にトリップして護る事になったんですけど、一寸説明下さい。

ししょさん宅にて(1) ページ16

「いつまでつっ立ってるの？そこの椅子に掛けてて」

あ、と中也さんと顔を見合わせる。
とりあえず、座ろ。と目で訴えたのが伝わったのか、中也さんは木の椅子に腰掛ける。私も隣に座る。
改めて部屋を見回すと、丸太で出来た壁に開け放たれたロッジへと続く大きな窓があり、その窓の前には白熊のようなナニカの毛皮の絨毯が敷かれていた。
隣の壁にはヘラジカのようなナニカの首の剥製が二つ飾られており、並んだそれは少しホラーだ。それが私の視界に何故か必ず入ってくるので尚更である。

「おまたせ〜アップルパイ食べる？」

来たときからしていた甘い匂いの正体はコレだったか。美味しそう…でも、
「知らない人…あ、人外から勝手に何か貰ったりしちゃダメってよく親に言われてるので」

「別に変な薬とか魔術的なナニかとか使ってる訳じゃあないからね？普通に人体に影響の無い物を使ってるよ」
心読むなし←

「人が食っても問題ねえんだな？」
「無いよ！」
「信用ならない」
「酷い！」

***

とりあえず、出されたお菓子は美味しく頂いた。

「……さて、そろそろ本題に入ろうかな」
「どぞ」
「…。まず、此処はボクの別荘みたいなとこ。ボク以外の生物はボクが許可を出さないとこの土地には入れない。たとて小さな蟻だろうとね」

わぁすごい(棒)

「で、ふたつめ。Aチャンに渡した本とか其処の帽子クンに知られちゃったから一緒に聞いてもらうけど……あ、その前に。Aチャン、一枚目の手紙は読めた？」

「読めましたよ。もっと簡潔に書いてほしかったですね」

「それはごめん。うちの上司って超が付くほど生真面目だから。で、其処に書いてあった『訪れる災厄』についてなんだけど。それが来るのが二年後。丁度“原作”の和服っ子が入社する少し前辺りなんだよね」
和服っ子って、鏡花ちゃんだよね？
「キミが想像してる人で間違い無いよ」
「だから心と思考を読まないで頂きたい」
「それは無理」←
「努力して」←
「嫌」←
「手前等漫才(コント)でもしてんのか？」

「帽子クンはパイ食べながら大人しく話聞いてて。質問には後で答える」
「……」
中也さんは大人しくパイを食べ始めた。
なんか、凄い。嫌々食べてますオーラが凄い←
「で、話を戻すけど。ボク達天界の民は人界に干渉ことは許されない。だからボク達はキミを『このセカイ』連れてきて災厄を排除してもらうことにした。キミは『このセカイ』の救済者(メサイア)に選ばれたんだ！」


*****

字数ｪ……

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