中身のない。 ページ7
福本くんと、友達になった。
友達になって変わったことは、LINEのやり取りが少し減って電話の頻度が上がったことくらい。
「Aさん、今何してますか？」
『テスト勉強！』
「奇遇ですね、僕も今勉強してます。」
『電話かけてきたじゃん。』
「ちょっと飽きたんで。」
『学校の友達には電話せんの？』
「みんな勉強してるだろうから電話できません。」
『え！わたしは？』
「Aさんは大学生だし、いいでしょ？」
『だから、テスト近いんだって！』
「おー、こわ。 じゃあ切りますよ。」
『はーい、おやすみ。勉強頑張って。』
わたしから切る気になれなくて、福本くんが電話を切るのを待っていた。
なのに、少し経っても電話が切れない。
『…ねえ。電話切らないの？』
「そっちこそ、切らないんですか？」
『今日は自分から切る気になれなかったから、福本くん電話切ってくれないかな〜って思ってた。』
「…。じゃあ、しばらくこのままで。」
『ん。』
電話を切ってくれないから、気にしないことにしてテスト勉強を再開。
1時間くらい経った頃
静かだった電話の向こうから、
「わからん〜。」って声が聞こえてきた。
『もしもし〜、聞いてる？何がわからんの？』
「Aさん、数学わかりますか？」
『文系数学ならいけると思う…多分。 』
「じゃあテレビ電話に切り替えますね？」
テレビ電話に変わった瞬間、福本くんの顔が映る。なんだか久しぶりに見たな。
「これなんですけど…」
『これ？んー、ちょっと待って、解くから。』
その問題は、以前マキもわからないと言っていたものと似た問題だったから、すぐに解けた。
『…解けたよ〜！ この前マキにも似た問題質問されたよ〜？ 』
「はやっ！ マキのことはいいから、はよ教えてください。」
『はいはい。笑
わたしのもテレビ電話に切り替えるね。
よいしょっと… 見える〜？』
「見えますよ〜。 よいしょってババくさいですね。笑」
『ひどっ！ なんなん？ 人が親切に教えてあげようとしてんのに！』
「ごめんなさい、教えてください」
『ん。 これはね…
わかった？』
「わかりました！ やっぱりAさん教えるの上手ですよね〜。 僕にも家庭教師してほしいくらいです。」
『ありがと。 高いよ〜？笑』
「まじか、くっそ〜。」
電話でのやり取りは、ただただ楽しい。
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麗華(プロフ) - とてもおもしろいです！更新頑張ってください！ (2018年3月20日 20時) (
レス) id: ad22359b56 (このIDを非表示/違反報告)
ゆそ(プロフ) - しょあさん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉… 大晴くんにもっとキュンキュンしたいですよね！ キュンキュン要素増やせるように頑張っていきますね〜 (2017年10月29日 23時) (レス) id: b29c0ba534 (このIDを非表示/違反報告)
しょあ(プロフ) - たいせいくんとのお話読みたかったのですごくうれしいです！たのしみにしてます！ (2017年10月27日 2時) (レス) id: a32bcb43cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆそ | 作成日時：2017年10月15日 19時
