始まりは。�� ページ3
駅までの道は人通りもなくて、私たちの声だけが聞こえていた。
「今日はありがとうございました。Aさんの教え方めっちゃ分かりやすかったです！！」
『ふふふ。 こちらこそ福本くんの頭の回転が早くて助かったよ〜笑 』
褒め合うわたしたち。
『何か部活とかやってんの？』
「うーん…、部活はやってないですね。」
『何その微妙な返事〜笑』
「俺のことはいいんっすよ、Aさんは？」
『高校の時は特に…あ、2週間に1回くらい活動する部活的なのには入ってたけど』
「え、何やってたんすか？」
『調理部！ 』
「じゃあ、料理上手なんですね。いいなぁ。」
『凝ったものは作れないけどね。』
そんな風にたわいもない話をしていたら、駅に着いた。
『私の最寄駅、普通電車しか停まらないの。福本くんは急行乗るよね？』
「あ…はい。」
『じゃあ、これでお別れだね。今日はありがとう、楽しかった。またマキと仲良くしてあげて「あの！」
わたしの話を遮って、福本くんが少し大きな声を出した。
「あの、Aさんの連絡先教えてもらってもいいですか？ …また分からないことあったら教えて欲しいんですけど。」
驚いて、福本くんの顔を見る。 彼は、なんだか困ったような、焦っているような、なんともいえない表情を浮かべていた。
「あの、嫌だったら、マキ伝いで教えてもらうんで、大丈夫…
『全然嫌じゃない！もちろん大丈夫だよ？ 』
不安そうな福本くんの言葉を遮って言った。
電車ももうすぐ来そうだし、慌てて連絡先を交換する。
「登録できました！」
『あ、電車きた！ また、連絡するね。バイバイ！』
急いで電車に乗った。ホームにいる福本くんは、笑顔で手を振っている。
…なんだか、犬みたいだな。
これが、わたしたちの、はじまり。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 68人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
麗華(プロフ) - とてもおもしろいです！更新頑張ってください！ (2018年3月20日 20時) (
レス) id: ad22359b56 (このIDを非表示/違反報告)
ゆそ(プロフ) - しょあさん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉… 大晴くんにもっとキュンキュンしたいですよね！ キュンキュン要素増やせるように頑張っていきますね〜 (2017年10月29日 23時) (レス) id: b29c0ba534 (このIDを非表示/違反報告)
しょあ(プロフ) - たいせいくんとのお話読みたかったのですごくうれしいです！たのしみにしてます！ (2017年10月27日 2時) (レス) id: a32bcb43cc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆそ | 作成日時：2017年10月15日 19時
