再びアイナナの世界にトリップしました。 (ページ15)

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聖地の出会い３ページ15

次の日。

私は休日だったため、変装をしてDVDやCDを買いに出かけた。

少し多くなってしまった袋の中身を見て苦笑いすると、私は店を出る。

お店から少し離れたところで、人だかりが出来ている事に気づいた。

「なんだろう？」

近づいて集まりの正体を見ようとしても、なかなか見ることが出来ない。

前の人たちは屈んで何かを見ているように見える。

女「可愛いーー！」

女２「すごいもふもふしてる！野良・・・？それにしては綺麗だけど・・・。」

女の子が言っている言葉から予想するに、動物か何かだと推測する。

その推測が確信に変わるのはすぐの事だった。

『みゅっみゅー！』

「き、きなこ！？」

間違いない。この鳴き声は間違いなくきなこだ。

急に大声をあげてしまったため、通行人含めて皆が一斉にこっちを見る。

「・・・あ。」

これだけ注目を集めてしまっては、変装もいずればれてしまうだろう。

「あ、あの、すいません、その子ウチの兎で・・・。」

少し強引だが、人をかき分けて前へと進み、きなこを抱き上げ、

「すいませんでしたあああ！！」

何に対して謝っているかはわからないが、そう叫びながら走り去った。

かなり走ったところで、一旦止まる。

「まったく・・・。なんでここにいるんだよ・・・。」

私が困っているのにも関わらず、きなこは私を見ながら楽しそうにしている。

一旦休憩しようと、歩きながら周りを見渡す。

少し歩くと、ゼロアリーナが見える場所へと着いた。

「ナギと紡？」

少し遠くの方に、綺麗な金髪と可愛らしいクリーム色の髪を持った二人を見つける。

間違いなくあの二人だろう。

『みゅっみゅー！！』

突然きなこが腕の中で暴れ出したと思ったら、私から離れて二人の方へ向かって行った。

きなこを追いかけ紡とナギと合流すると、紡は舞台演出のアイデアを探しに来たという。

ナギはデートだそうで。

『みゅみゅ！』

きなこは紡に抱きしめて欲しいのか、紡の体をよじ登ろうとした。

紡「あっ、こら・・・っ」

紡が慌ててしまった反動で元々持っていたノートが少し離れたところに落ちてしまった。

拾いに行こうとすると、すでにそのノートは誰かの手によって拾われていた。

？「本、落としましたよ。」