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願いを胸に ページ23

翌日、社長が朝から仕事で事務所を離れていたので、夕方になり皆で社長に頭を下げた。

社長はこの前のような冷たい顔は一切見せずいつも通りの表情で来なさい、と言い残し事務所を出て行く。

私たちは大人しくついて行った。

しばらく歩いて着いたのは、昔私たちがよく使っていた路上ライブ。

そこには他のアーティストが数人に囲まれてライブをしていた。

音「上手だね。CDもらうよ。」

アーティスト「はい、ありがとうございます!」

音「応援してるよ。頑張って。握手してくれる?」

アーティスト「はっ、はい・・・。」

社長と握手を交わしたアーティストさんの顔は、心の底から嬉しいと物語っていた。

音「ありがとう。」

アーティスト「・・・握手してくださいって・・・。応援してるだって・・・。」

アーティスト「・・・なんか、新鮮な反応・・・。」

「・・・。」

その光景を見て、昔の事を思い出す。

私たちも昔はあんなんだったな。

握手を求められて、応援してると言われて、その一つ一つに感動してたっけ。

なのに今は、そんな感情が一切なかった。

社長が伝えたいことが、心の奥に染み渡る。

社長は少し足を進め、路上ライブが見える位置で立ち止まり、彼らを見ながら言う。

音「ここには、まだ夢に届かない昔の君たちがたくさんいる。」

音「彼らが死ぬほど憧れてる、素晴らしい舞台に、君たちは立ってるんだ。」

音「それがどんなに光栄で、どんなにありがたいことなのか、忘れちゃだめだよ。」

七「・・・はい・・・。」

音「昔の君たちのことを・・・。昔の君たちが描いていた夢を、もっと、大切にしてあげなさい。」

音「もっともっと、その夢に届いた自分を、褒めてあげなさい。」

路上ライブから目線を外し、私たちに向き合い一人一人に顔を見ていく社長。

音「もう一度伝えるよ。君たちは新人賞候補になった。」

音「今の気持ちは?七瀬くん。」

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manaekaki(プロフ) - 流れるさん» コメありがとうございます!そう言ってもらえるとありがたいです!最近更新遅めですいません・・・。がんばります! (2016年11月27日 23時) (レス) id: 7bb55a48ed (このIDを非表示/違反報告)
流れる - めっちゃ面白いです!便新ファイトです! (2016年11月25日 19時) (レス) id: 81601c6819 (このIDを非表示/違反報告)
manaekaki(プロフ) - ryeowook0621さん» コメありがとうございます!更新頑張ります! (2016年10月11日 23時) (レス) id: 02c8dea248 (このIDを非表示/違反報告)
ryeowook0621(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください! (2016年10月10日 23時) (レス) id: 6e0dcf88f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:manaekaki | 作成日時:2016年10月6日 23時

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